公益社団法人やどかりの里は,精神障害をもつ人たちが,地域で安心して暮らしていくために必要な生活にかかわる支援活動を推進しております.

相談支援事業所

O-TOUBU-G01見沼区障害者生活支援センター やどかり
ssc-omiya01大宮区障害者生活支援センター やどかり
urawaku_siencenter浦和区障害者生活支援センター やどかり
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さいたま市が発行するパンフレットです.

パンフレットを開く.(PDFファイル:約2.3MB)

パンフレットでは,さいたま市10区の障害者生活支援センターが紹介されています.ご相談のある方は,お住まいの区の支援センターにお電話ください.必要に応じて面談や訪問等でお話を伺います.

2020年度事業計画

相談支援活動

1)在宅中心の生活をしている人の実態を明らかにし,新たな取り組みを検討する

 生活支援センターの相談者の約7割は,社会的な支援につながらず,在宅生活を送っている.そのため,在宅中心の生活を送っている人たちの実態を明らかにし,課題を整理する.その上で,やどかりの里として新たに取り組めることを検討する.
 また,昨年度から始まった「さいたま市精神障害者訪問支援モデル事業」にも継続的に参加し,訪問支援の仕組みづくりについて関係者とともに協議を進める.

2)各区の相談支援態勢づくりを進める

 昨年度より岩槻区において地域部会のモデル事業が始まり,今年度は新たに2区を加えて本格実施される.地域部会は区の自立支援協議会の役割が必要となるため,各区の障害のある人の実態や地域課題を明らかにし,事業所間のネットワークづくりに取り組むことになる.区の地域性を活かし,学習会の開催など各区で取り組めることを支援課や関係機関と連携して進めていく.

3)相談支援事業が後退しないよう,市内の関係機関とともに市との協議を重ねる

 今年度後期から,さいたま市の相談支援事業にプロポーザル方式が導入される.専門性が求められる相談支援事業に評価指標が不明確なプロポーザル方式の導入は,相談支援の実績をどう評価するのか不透明でもあり,相談支援のあり方を変えていくことが危惧される.市内の生活支援センターとも協議しながら相談支援の質の後退が起こらないよう,さいたま市との協議を重ねていく.

2019年度事業報告

相談支援活動

1.相談支援活動の総括

 浦和区・大宮区・見沼区それぞれの障害者生活支援センター(以下,生活支援センター)は,さいたま市からの委託を受け,① 一般相談,② 差別・虐待の相談,③ 計画相談,④ 地域移行・地域定着支援を行った.地域の一次相談窓口としての機能を果たし,障害のある人やその家族の相談に対応し,関係機関と連携して必要な支援態勢を整えた.

1)相談者の状況
(1)新規相談者の状況

 今年度の新規相談は224件(浦和区74件,大宮区43件,見沼区107件).平均年齢は40.7歳であり,「次の一歩を考えたい」などの思いから,「働きたい」「日中通う場がほしい」などの相談が多い.しかし,実際には就労や利用に結びついていない現状もある.その背景には,コミュニケーションが苦手,生活が変わることへの不安,薬の副作用による心身の不快感,家族との関係や経済状況,生活リズム等の課題が複雑に絡み合っていることが考えられる.資源利用に捉われず,こうした課題について一緒に考えていくことで,今後の方向性を見出せるよう支援した.
 家族からは,体調の不安定な本人との暮らしの大変さや,本人の状態が好転する支援や環境がないかとの相談が多い.本人に内緒での相談もあり,家族が1人で抱え込むことのないよう,話すことで気持ちが楽になり,今後の見通しがもてることを意識し対応した.
 その一方で,解決の見通しがつかない状況が続いたり,体調の不安定さなどで相談の予定が組めないまま,課題整理できずに相談が途切れてしまうこともあった.障害のある人やその家族が望む時に,安心して相談できる窓口として機能すること,相談しやすい関係を継続できるよう,働きかけなどを工夫していくことも課題となる.

(2)継続相談者の状況

 今年度の継続相談者は713人(浦和区238人,大宮区205人,見沼区270人).平均年齢は46.1歳で,19歳~83歳まで幅広い年齢層に対応した.身体的な疾患やADLの低下,子育てや経済的な困窮など,さまざまな課題を抱える世帯に対し,行政機関や福祉サービス事業所,医療機関などと連携して,状況の変化に応じた支援態勢を整えた.
 中には,世帯全員が支援を必要とする状態にあり,家族間でニーズが相反してしまう場合もある.本人や関係者とケア会議を重ね,知恵を出し合うことで,解決への糸口を探りつつ生活の安定を目指した.

(3)在宅中心の生活をしている人の状況

 今年度の新規相談者の7割,継続相談者の3割の人が日中の活動場所や就労場所がなく,在宅中心の生活を送っている.在宅中心の生活が恒常化している人もおり,孤立しがちな状況にある.家族の支援に依拠しなくても安定した生活が送れる支援態勢や,いざという時に安心できる支援ネットワークの構築は,継続的な課題となっている.
 在宅中心の生活が恒常化している人の中には,これまでの生活の中で人間関係のつまずきを繰り返した結果,新しい人間関係や環境に移ることへの負担感が大きい人もいる.何とかしたいと思いながらも,日中活動や就労に前向きになれない人が少なくない.そのため,個々の状況に合わせて,訪問や面接の際,社会資源の情報提供や,参加しやすい活動についていっしょに考えた.しかし,「対人恐怖や腰痛など,心身の不調により外出が困難」「就労支援事業所の工賃が収入として不十分」「人と関わることが苦手」などの理由により,既存の支援や活動につながることが難しい人も多い.本人が状況の改善を感じられなければ,相談関係が途切れてしまうこともある.新たな活動のバリエーションをつくりだしていくことが必要である.
 そこで今年度は,月に1回法人内3区の生活支援センターで相談支援会議を開催し,在宅中心の生活をしている人々の実態把握に向けた協議を開始した.まずは,心身の健康状態や経済状況,世帯構成などの生活状況を把握するためのデータの収集や分析方法について検討した.今後,データの整理と分析を行い,在宅中心の生活をしている人の背景にある課題を明らかにするため,実態把握を進めていく.

(4)計画相談支援への対応

 障害福祉サービスの利用を希望する人に対し,サービス等利用計画の作成に対応した.また,事業所の紹介や見学同行,利用に向けた連絡調整を行った.必要に応じてサービス担当者会議に支援課にも出席を依頼し,情報共有や支援内容を検討した.
 また,居宅介護事業においては,全市的にヘルパーが不足しており,本人の希望に沿った利用は難しい現状がある.本人の不利益とならないよう,生活の安定を保つために必要な支援を提供できるよう,家事支援の内容の検討や事業所との協議を行った.
 その他各種障害福祉サービス提供事業所と連携しながら,定期的に利用状況や生活状況を把握した.障害福祉サービス利用を通して本人の希望の実現や暮らしの安定が図られるよう,本人と話し合いながら見直しを行い利用の継続を支援した.

2)虐待・差別への対応

 各区支援課と連携し,差別・虐待の相談窓口として対応した.今年度の相談件数は4件.主に家庭内での不適切な関わりに対応した.その内容は,「世帯が貧困状態の中で,障害のある人に十分な金銭が与えられていない」「高齢化した親との力関係の逆転により,障害のある人が虐待者になってしまう」など,家族全体が支援を求めている状態にあった.
 虐待への対応を通して,貧困や孤立の実態が浮き彫りとなる.寄せられる相談は氷山の一角であり,この他にも数多くの埋もれている事例があるはずだ.虐待の背景にある社会的な課題に目を向けた,施策づくりと支援態勢の仕組みづくりが必要である.

3)各区における相談支援態勢づくり

 各区の特性や実情に合わせ,ネットワークと支援態勢づくりに取り組んだ.特に見沼区では,「さいたま市精神障害者訪問支援モデル事業」における訪問支援が開始され,訪問支援の仕組みづくりに向けた一歩を踏み出した.

(1)サービス調整会議

 浦和区,大宮区(上半期)では月1回,見沼区では隔月に1回定期的に開催した.
 浦和区では,支援課と毎月事務局会議を開催し,事前に会議内容について打ち合わせた.また,年間スケジュールを立て,関係機関に配布するなど,会議の趣旨や内容を共有するための工夫を行った.その結果,定例会議に出席する機関が増え,検討事例について多面的な意見交換が実現した.
 見沼区では,福祉サービス利用だけでは解決しない困難さを抱える世帯を,「つながり支援候補者リスト」として共有している.継続的な見守りと,喫緊の対応の必要性のある人とを整理し,支援課と生活支援センターで支援方針を協議した.
 大宮区では,相談者の情報共有を行った.会議のあり方についても協議したが,支援課との問題意識の共有が不十分で,下半期は開催できていない.
 機関連携による支援態勢の構築にむけ,問題意識の共有と,それに基づいた会議内容の工夫は継続的な課題となる.

(2)つながり支援会議

 社会的な支援につながりづらく地域で孤立しがちな世帯を対象に,支援課と生活支援センターで定期的に開催した.浦和区で4回,見沼区で2回,大宮区で1回,サービス調整会議と合わせて開催した.
 浦和区では,福祉サービス等につながったものの,継続した見守りが必要とされる人を関係者で共有している.今年度は数件の事例を検討し,具体的な支援目標を確認することができた.
 見沼区では,制度の狭間にある人について,支援課と生活支援センターで見守る態勢をつくった.また,つながりづらい人でも,手続きの際支援課を訪れることは多いため,生活状況を確認できるよう対応方針を共有した.

(3)相談支援連絡会議

 区内の関係機関のネットワークづくりを目的として開催され,支援課,生活支援センター,指定特定相談支援事業所が参加した.新規でサービス利用を希望する人についてアセスメントを行い,担当事業所の選定も行った.
 浦和区では,制度の枠組みに留まらないアセスメントに基づいた支援について学習会を行った.ライフステージごとに事例を検討し,年代別に必要な支援や支援者に必要な視点などを整理した.既存のサービスにとらわれず,参加機関との意見交換を行った.
 見沼区では,保健センターや児童相談所,高齢介護課職員を講師に招き,各機関の抱えている現状と課題や制度について学び,意見交換を行った.互いの役割と機能について改めて理解し,連携を深める機会とした.
 大宮区では,指定特定相談事業所がないため開催していない.

(4)さいたま市精神障害者訪問支援モデル事業

 今年度より始まったさいたま市精神障害者訪問支援モデル事業に,見沼区障害者生活支援センターから職員が出席.モデル事業は,さいたま市こころの健康センターが事務局となり,医療機関につながらず,在宅生活を中心に送っている精神障害者の訪問支援事業で,見沼区と緑区で実施.事業の参加機関はこころの健康センター,保健所,心療内科クリニック,精神科病院,障害者生活支援センターで,実施期間は2年.今年度の訪問支援の対象は5人だった.
 毎月1回ケア会議を開き,支援方針と内容の検討を進めてきた.対象者の状況に応じて訪問支援チームを編成し,訪問を重ねている.医療につながることのみを目的とせず,時間をかけ,継続的に関わることを通して,少しずつ関係者との関係を築くことができている.
 来年度も事業に参加しながら,やどかり里の訪問支援の仕組みづくりにつなげていく.

4)さいたま市の相談支援態勢づくり

 「さいたま市コーディネーター連絡会議」に参加し,権利擁護委員会や教育研修委員会,調査研究委員会,広報委員会に委員として出席した.市内どの区においても相談支援の質が保たれるよう,研修の企画運営,実態の把握,必要な情報の周知啓発活動を進めた.
 また,地域移行・地域定着連絡会議に出席し,個別事例の検討会議を通して市内の社会的入院の解消が進むよう取り組んだ.
 計画相談支援事業が導入されて以降,相談支援を取り巻く状況は変化し,福祉サービス利用のための支援が中心になりがちである.このままでは,福祉サービスの狭間にある人々が取り残されていくことが危惧される.
 今年度,岩槻区において地域部会のモデル事業が開始された.来年度は新たに2区を加えて本格実施され,委託相談支援事業所の選定にプロポーザル方式も導入される.地域部会が,支援を必要としている全ての障害のある人を支える仕組みとして機能するよう,各区の実情と地域特性を踏まえた,区ごとの相談支援態勢の充実が求められている.

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