公益社団法人やどかりの里は,精神障害をもつ人たちが,地域で安心して暮らしていくために必要な生活にかかわる支援活動を推進しております.

グループホーム


2022年度事業計画

 入居者は51人.平均年齢は58.7歳.高齢化に伴う生活上の困難さや生活習慣病などの健康課題に対応できるための支援態勢,支援環境を関係機関と連携しながら整えていく.また,エリアごとやホームごとに定例ミーティングを継続して開催し,入居者同士の交流を深められる機会をつくる.「よろこびの会」や「ツーリングクラブ」などのグループ活動も継続し,仲間づくりや健康づくりを行う.よりニーズに合った支援や活動を進めていくため,ピアサポーターと連携した支援態勢づくりに引き続き取り組む.
 

2021年度事業報告

 2021年度末の入居者は51人.平均年齢は58.8歳で,27歳から85歳の人が利用している.新規入居者は4人.退去者は7人で,単身生活への移行(1人)や介護保険サービスへの移行(3人),他事業所利用(1人),入院(2人)であった.2021年度からサポートステーションやどかり(以下,サポステ)のスタッフと居住支援チームとして月1回合同ミーティングを開催し,連携強化に向けて取り組みを始めた.

1)健康課題や高齢化への対応

 糖尿病や高血圧,呼吸器疾患や腎機能低下など,さまざまな疾患により,通院治療や日常生活の中での配慮やケアが必要なメンバーは約8割と多く,保健師,看護師と連携して支援した.健康診断等で要精密検査や要治療になった人や,身体疾患により手術が必要になった人には,病院との連絡調整や,準備や術後のフォローなどの支援を行った.健康診断,がん検診の受診率は,COVID-19の影響やワクチン接種を優先したことなどから入居者の5割に満たなかった.
 入居者は65歳以上が16人,その内,70代が11人,80代が3人いる.加齢に伴う身体や認知機能の低下により,グループホームの住環境や支援環境では安全に暮らすことが難しくなる人も出てきている.介護保険のケアマネージャーなどと相談し,訪問診療や訪問リハビリ,訪問入浴など在宅生活を支える支援の導入を図った.併せて,メンバーや関係者と現状や今後について話し合いを重ね,サービス付き高齢者住宅などへの移行を支援した.

2)COVID-19への対応

 毎日検温記録をする健康観察カードを活用し,感染防止に取り組んだ.約9割のメンバーがワクチン接種を希望し,予約のサポートや接種の同行,その後の経過観察等を行った.また,発熱者には,通院同行や自宅で静養できるように買物代行などの支援を行った.2021年度,入居者でCOVID-19に感染した人はいなかった.

3)仲間同士の支え合いの環境づくり

 COVID-19の感染防止をしながら,グループ活動「よろこびの会」を継続し,日常生活にまつわる話し合いを重ねたり,お花見に出かけたりした.下半期には,自転車に乗って楽しく体を動かして健康づくりを進める「ツーリングクラブ」を開始.また,サポステと合同で,買い物ツアーを実施.自然とコミュニケーションが生まれ,1人の買い物では味わえない体験になった.これらの活動に加え,2021年度のホームごとのミーティング開催に向けて,居住支援チームで検討,準備を進めた.

4)ピアサポーターと協働のチームづくり

 グループホームで働くピアサポーターは,新たに3人が加わり,6人が実働した.通院や通所の同行,ジョブコーチ,掃除や買い物などの家事支援,余暇活動やウォーキングの支援など,メンバーの思いや生活のペースに寄り添いながら支援した.支援方針の共有や支援内容の工夫,気になったことなど,話し合いながら取り組んだ.ピアサポーターを含めた良質な支援を届けられるチームづくりを継続して進める.

5)2022年度に向けて

 障害者総合支援法の見直しの議論の中で,グループホームからの地域移行を推進する新たな類型の導入が検討されている.移行を望んでいないメンバーまでもが退去を迫られるような制度にならないよう,注視していく.併せて,居住支援チームの取り組みを進め,メンバーが健康を守り,安心して地域生活を送れる支援態勢づくりを行う.

PAGETOP
Copyright © 公益社団法人やどかりの里 All Rights Reserved.
Powered by WordPress & BizVektor Theme by Vektor,Inc. technology.