リンクをクリックして,ユーザー名とパスワードを入力してください.会員のみ閲覧できます.
日本健康福祉政策学会【日本健康福祉政策情報】

健康福祉政策情報No.94

トピックス
新型コロナウイルスのパンデミック
松田 正己
各地から COVID—19への取り組み・意見
前沢 政次 反町 吉秀
黒田 裕子 増田 一世
尾形 志保 安井 典子
堀川 俊一
シリーズ 地域づくりとしての健康福祉政策
地域づくり型保健活動を考える-6
岩永 俊博
理事選挙および理事長選挙の報告
野山 修

トピックス

新型コロナウイルスのパンデミック

開発,環境破壊,グローバル化,そしてRNAウイルスの通り道

松田 正己(東京家政学院大学人間栄養学部人間栄養学科教授)

はじめに
 
 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミックは,100年に1回と言われるほどの深刻な危機で,私たちは不自由な生活を余儀なくされている.エイズ以来,SARS(重症急性呼吸器症候群),MERS(中東呼吸器症候群)など新興感染症の流行が約10年おきに起きていたので,COVID-19には恐れていたものが来たかという思いがした.日常生活と社会への影響の大きさは想像以上で,イタリアで150名の医師が死亡するなど,この未曾有の医療崩壊危機の異常さと,事態の深刻さ(5月13日の時点で,世界の感染者約480万人,死者約28万人)と感染スピ-ドの早さに震撼とする.私たちを取り巻く社会の変化を見通すためには,このパンデミックをより深く理解することが必要であり,そのため私も遺伝学やウイルス学などを学び直しているが,それらとHIV/エイズのパンデミックに関わった経験を含め,現状と将来について少し考えてみたい.

続きを読む≫

Copyright©2013 日本健康福祉政策学会 このページの文章・写真などあらゆる内容の無断転載・複製を禁じます。