-TOPICS-

機関紙「やどかり」8月号
(2002.08.15発行)


<1面 記事>

住民と自治体の連携による健康福祉の街づくり
活動の自律的展開を目指した第5回人づくりセミナー

 去る7月13日〜15日の3日間に渡って,「第5回やどかりの里人づくりセミナー」がやどかり情報館で開催された.セミナーには,やどかりの里のメンバー,職員をはじめとして,内外より61名の参加者があった.

 人づくりセミナーは,やどかりの里の組織の急速な拡大に,関わる職員の力量 形成が伴わず,活動の方向性すら共有できなくなってしまったことへの危機感から,丸地信弘先生(当時信州大学公衆衛生学教室)たちの協力を得て1997年より開催している.昨年度は内外でのいくつかの事業が重なり,行わなかったが,今年度はやどかりの里全体で話し合い,セミナーを開催することを決定した.なお,前回よりメンバーと職員が共に学び合う研修会として行われ,今回も6名のメンバーが主体的に参加した.過去いずれのセミナーも,やどかりの里の実践活動を素材にしながら,「対話の積み重ねによって生まれる共感,そして共感から生まれる価値の共有」を体験を通 して学んできている.

 今回のセミナーでは,やどかりの里の実践の他に,松本市と上尾市の地域における「住民と自治体の連携」の事例を素材とした.このことは,3つの事例の補完関係を通 して,今年度から行われている精神保健福祉業務の市町村への移管を前向きに捉え,関係者の共通 の課題である「地域におけるさまざまな活動を住民と自治体がどのように連携して,どのように創り上げていくか」を,セミナー参加者とともに考えていくことを意味していた.
 そして,セミナーの討論を通 して,私たちの活動の中には,共通した人々の願いと問題を解決していこうという姿勢があり,そのことを構造的に捉える視点がとても重要であるということが再確認されていった.

 その視点は,関わる人々に注目し,自分たちの活動や自分たちが暮らす地域の自律性を意識すること<「見る目」(主客一体)>,次に,組織に注目し,対話と共感から生まれる価値を組織活動に具体化していくこと<「語る目」(時空一体)>,そして,全体に注目し,価値に基づいた組織活動の評価を行うこと<「動かす目」(質量 一体)>である.セミナー3日間は,この「見る目,語る目,動かす目」を対話と共感に基づき,共通 の価値観としてそれぞれが認識していく作業でもあった.

 残念ながら,松本と上尾,そして,やどかりの里の素材からは,「動かす目」で活動を捉え,質量 一体の事例を表すには今一歩至らなかった.質量一体とは,基盤となる共通の価値観を確認し,それに基づき展開される活動評価を地域活動の自律調節の観点から捉えていくことである.まずは質となる価値を多くの人たちと共有できていることが大切である.質量 一体の評価は,価値の共有なしでは,評価とはならない.私たちが「見る目,語る目,動かす目」をもって,活動を矛盾無く捉えることができたとき,今の社会の構造を大きく変える大切な価値をより多くの人たちと共有することができるかもしれない.そのことはまさしくやどかりの里の価値の普遍化である.


<第3木曜会報告>

地域交流委員会と人づくりセミナー報告

 7月13日(土)〜15日(月)の3日間,全国各地から専門家・当事者・研究者の約60名が参加した人づくりセミナー(本紙1面 参照)が開催された.セミナーは,各々が対話と共感を基に進めていく大切さを認識し,自らの主体性も問い直す場となった.さらには,自らの関わる活動を図やイラストに表し,構造的に捉えることで,これまでを振り返り,今後の見通 しももつことができた.具体的には,松本・上尾・やどかりの里の3つの活動を報告し,その素材を中心にグループ討論する形で進められた.
 セミナーに参加した人たちからは感想が語られた.
 グループリーダーからは,「全体的な視点をもつことが大切だと思った」「集団で何かをしようとしたとき,人々の思いを,どう対話と共感をもって共有していくか構造的に学んだ」などが語られた.
 参加者からは,「参加すると面白いが,その成果をどう現場で活用するか,それが問題」「分からないところより,分かるところから話を始めようというのが印象的だった.感覚的なイメージで捉えていたので,具体的なところにおとすことが課題」などの感想が出された.
 今回の人づくりセミナー後,自治体との連携を具体的に理解するために振り返りを行う予定だ.近年,やどかりの里では,自己完結型の活動から脱却し,ネットワークづくりの必要性が語られてきた.それぞれの報告から地域住民や自治体との連携を意識した,具体的な取り組みがされ始めていることを強く感じた.

(渋谷 文香)


<理事会報告>

平成14年度 第1回定例理事会報告
1.開催日時:平成14年6月28日(金)午後2時から午後3時
2.場 所:さいたま市中川562 法人本館事務所2階
3.出席者  :土橋敏孝,孤嶋圭子,増田一世,三石麻友美,浅見典子,柳義子,
         香野英勇,島田喜代子,吉江まさみ,辰村泰治,山崎光夫 
  委任状提出:粕谷慶治  
  欠 席  :志村澄子
4.議 題
(1)4月採用職員の本採用検討
 14年4月採用した職員の試用期間が終了するに際し,本採用について議論されたが全員本採用が決定された
(2)作業所「YOU遊」補正予算承認の件
 さいたま市の設備整備費をパソコン購入で申請していたが,助成が決定した.総額20万円で助成額は149,000円.これに伴い補正予算が承認された.
(3)さいたま市障害者計画に関するヒアリング調査の件
(4)法人主催行事等の確認,承認の件
  里祭,会員親睦旅行,地域交流事業について日程が確認された.

次回理事会予定 8月27日(火) 13:00から 於本館2階


 

<7月の動き>

7/1 新津市いしずえ作業所職員に対して柳研修
7/1 ふれあいスポーツ大会準備会に鈴木(恵)参加
7/2 新潟市坂井東小学校に柳スクールカウンセラーとして派遣
7/3 常勤職員,福祉工場従業員,授産施設利用者の健康診断を実施
7/3 福祉の市主旨普及部会に出席
7/4 埼玉県精神保健福祉士会役員会に白石,鈴木(恵),堤参加
7/5 障害者計画に向けてのヒアリングにさいたま市与野障害者団体協議会理事
    として佐々木・檜山出席
7/5 「フローラの森」バザー準備に川口参加
7/6 フローラの森」バザーにまごころ・あゆみ舎出店
7/7 食品衛生研究会に山本参加
7/8 新潟県教育センターにて養護教諭に対して柳研修
7/9 浦和障害者施設連絡会事務局会議に三石,白石参加
7/9「輪っふる」広報部会に宗野(政)出席
7/9 上尾市瓦葺中学校の生徒6名がなす花で研修
7/10 さいたま市与野障害者団体協議会第10回総会に,佐々木,檜山出席
7/10 「フローラの森」バザー反省会に川口・福田参加
7/10 心の健康フェスティバル実行委員会 高村参加
7/11 福祉の市模擬即売部会に出席
7/12 「ふぁくとりーもくせい」移転お披露目会に白石,渡辺,福田出席
7/16 埼玉県精神保健福祉士協会研修部会に白石,堤出席
7/17 大宮医師会看護専門学校,学生21名,教員2名体験研修
7/17 福祉の店「人力車」定例会に竹村重・高村参加
7/18 埼玉県精神障害者作業所連絡会役員会に鈴木(恵)参加
7/18 東京医科歯科大学体験実習オリエンテーションに宗野(文)参加
7/19 埼玉県精神障害者社会復帰施設運営協議会生活支援センター部会に
     三石,宗野(文),白石,渡辺,高村参加
7/19 福祉の店「人力車」にあゆみ舎出店
7/19 新潟信愛病院デイケア職員に対して柳研修
7/19 大宮医師会看護専門学校,学生21名,教員2名体験研修
7/23 大宮障害者施設連絡会役員会に三石出席
7/23〜26 東京医科歯科大学体験実習3名
7/24 京都府の相楽作業所職員2名体験研修
7/24 五泉市精神保健福祉ボランティアに対して柳研修
7/26 福祉の店「人力車」にあゆみ舎出店
7/25〜27 大正大学フィールドワーク3名
7/30〜31 大正大学フィールドワーク3名
7/24 埼玉県精神障害者作業所連絡会総会に鈴木(恵),福田出席
7/26 埼玉県精神障害者社会復帰施設運営協議会役員会に三石,香野(恵),渡辺出席
7/26 ファイザー製薬に助成金申請 プレゼンテーションに増田,香野(英)出席
7/27 やどかり研究所サロン開催
7/28 第5回全国食事サービス活動セミナーに山本,金子,峯野参加
7/28〜29 グループホームリーダー研修会主催親睦会
7/29 埼玉県精神保健福祉士会中央地区会
7/29 さいたま市食事サービス連絡会に坂本,小泉,金子出席
7/30〜8/2 東京医科歯科大学体験実習3名
7/30〜8/11 資格実習 長野大学学生1名


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