-TOPICS-

機関紙「やどかり」12月号
(2005.12.15発行)


<1面 記事>

孤嶋圭子さん
温かなエネルギーをありがとう!


 やどかりの里の副理事長を長年務められた孤嶋圭子さんが,11月8日逝去されました.
 やどかりの里が活動を開始し,社団法人が設立されて以来,副理事長としてやどかりの里を支えてきた孤嶋さんは,大輪のボタンの花を想わせる華やかな雰囲気を漂わし,そこに集う人たちにエネルギーと勇気を与えてくれました.谷中輝雄会長や土橋敏孝理事長と大学時代からの友人であり,やどかりの里の創設時から35年を迎える今日まで,支えてきてくださいました.

 孤嶋さんは,昨年の5月に舌ガンの手術を受け,治療を重ねてきました.昨年7月の「里祭」には元気な姿で,「やどかりの里と私」というテーマで約1時間ほどお話くださいました.その中で「やどかりの里は,人の意識体であり,その主体性,自発性,自由性を自らの力で勝ち取っていくことがやどかりの里には欠かせない」と語られたことは,障害者福祉の大きな変革の中で,私たちが改めて噛みしめたい言葉です.

 手術が成功した孤嶋さんは,孤嶋さんらしく活動を続け,亡くなる寸前にはブラジルに行かれていたとのこと,悔いの無い人生をすごされていたのではないかと想われます.しかし,私たちにとっては,あまりにも早い別れであり,残念でたまりません.

 長年活動されていたヒューマンスキル開発センターのセミナーには,やどかりの里の職員も参加し,孤嶋さんの温かな人柄に包まれながら,自分の課題に向き合い,それぞれの成長の機会を得ていました.

 また,やどかりの里で何か困ったこと,相談したいことがあると,ふっと姿を現し,いろいろなおしゃべりの中で,私たちが見失っていたことを思い出させてくれるのでした.
 孤嶋さんを良く知られる方々は,陽気で明るく,苦痛も笑い飛ばしてしまう,そして何やら占い師のような風貌で対応され,悩みも無いような感じでしたが,それが私たちには魅力で,つい甘えてしまうということが多々あったように想います.実際は繊細で心使いの豊かな人であったのだと改めて考えさせられました.

 孤嶋さんは,「私は大切なことがあるので,この世から姿を消すけれど,あなたたちは皆で力を合わせながら,さまざまな課題や問題を切り拓いていくのだよ.あなたたちの主体性,自由性を勝ち取っていきなさい.見守っているからね.大丈夫だから……」と,あの笑みを湛えた顔で語りかけているように思えるのです.
 人と人,人と自然の関わりを大切にし,排除せず,支え合いながら,日々の活動を丁寧に進めていくこと,そこにエネルギーが湧いてくるのだと,孤島さんからのメッセージを受け止めていきたいと思います.

 孤嶋さん,温かなエネルギーをありがとうございました.(合掌)


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