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記事>
さいたま市の保健や福祉の計画にパブリックコメントを
12月10日〜1月10日まで
さいたま市では,保健福祉総合計画のもとに5つの計画づくりが進んでいる.障害者計画,児童育
成計画,高齢者保健福祉計画・介護保険事業計画,母子保健計画,ヘルスプラン21である.2003年
4月からの政令指定都市への移行の準備でもある.この6つの計画のうち,保健福祉総合計画と障害
者計画に常務理事の増田が委員として参加し,数名の職員とメンバーが傍聴している.新しく生まれ
たさいたま市の保健や福祉の施策がどのように考えられていくのか,精神障害者の施策にとどまらず
さいたま市がどんな街になっていくのか,考えていかなくてはならないという問題意識が生まれてい
る.
やどかりの里では,計画の進行に沿って,やどかり研究所の運営委員会や第三木曜会(やどかりの
里の月に1回の全体集会)で進行状況を報告し,どのような意見を提案していったらいいのか検討してきた.研究所の運営委員会には,各地の障害者計画や健康日本21の地方計画に関わっている人も参
加しているため,かなり密度の濃い討論が行われた.
12月3日の保健福祉総合計画審議会で前述の6つの計画の中間素案が出揃った.そして,12月10
日〜1月10日までパブリックコメントが募集される.6つの計画はさいたま市のホームページで公開
されるほか,行政センターの情報コーナーで閲覧できる.5つの計画と総合計画がどう整合性を図る
のか,保健と福祉の連携がどのように進むのか,これは注意深く見守らなくてはならない.
やどかりの里の中での討論をもとに意見として提案したものの,それらの意見が計画に反映された
とはいえないのが現状である.それでも,これらの計画づくりに強い関心を持ち,これまでの経験を
生かして計画へ提案していくことが,新しく生まれたさいたま市の今後を考える第一歩になったとい
えよう.これらの計画を自分なりに読み解き,意見を持つこと,そしてその意見をパブリックコメン
トとして提案していくことが,これから可能なさいたま市の施策に関与できる1つの方法ではある.
この機会をどのように生かしていくのか,市民の力量が問われるのであろう.
3つの市が合併し,人口100万人を超える大規模自治体となり,まもなく政令指定都市
となる.区割りも区名も発表になった.自治体が大きくなることの大変さが計画づくりを通
して見え てくる.でも,やどかりの里はこの地で活動を誕生させ,この地域の住民とともに活動を進めてきた.
「さいたま市」に暮らしてよかったと,胸をはって誇れるような街にしていくことは,やどかりの里
にとっても大きな責務なのではないか.やどかりの里の会員がこれらの計画づくりに関心を寄せ,自
分なりの意見を寄せていくこと,まずはそこから始めたい.
第三木曜会報告
情報の共有と名称変更についての自由討論
11月21日(木)の第三木曜会では,1)地域交流祭,2)「夏の響
き」コンサートの主旨確認,3)「統合失調症」名称変更についての自由討論
,4)その他連絡事項,について話し合った.
いよいよ日時が迫って来た地域交流祭(12月1日)では,前日の準備や当日の動きについて,全体
で情報の共有を行なった.実行委員会を中心に準備を進めているが,前日・当日は参加団体やボラン
ティアの方を含め,やどかりの里全体でも大いに盛り上げていきたいことが話された.
次に新しい試みとして来年8月30日(土)に企画されている「夏の響き」コンサートについて報告
があった.これまでは戦争体験と精神障害者のおかれている「人権侵害」ともいえる状況の共通
性を 訴えていこうという主旨の基に,赤字は出したくはないが,かといって利益だけを目的としたコンサ
ートにしたくはないので,いわば利益除外で企画をしていた.しかし,11月7日の実行委員会で資金
作りとしての側面も大事にしていこうとの確認がなされた.やどかりの里では今年度からこれまでの
支援態勢では退院を促進できなかった重篤な方たちが退院して地域で暮していく為の新規プロジェク
トを立ち上げている.新しい試みの為,運営資金は未だない.その資金作りとしてもこのコンサート
を位置付け,人間の尊厳を訴え,精神障害者の現状を知ってもらうということをその主旨に据えよう
ということが実行委員会で話され,今回それを共有した.12月24日には出演者の橋爪さん,中村さ
ん,そしてご協力頂く大和さんをお迎えして実行委員会が行なわれる予定である.
次に「精神分裂病」から「統合失調症」に名称が変更したことについて自由討論が行なわれた.今
回は変更した事を皆がどう考えているのかについて話す機会となった.名称の変更によって,社会の
偏見や差別にどれ程の影響があったか,本質は何も変わっていないのではないかというのが大半の意
見であった.また決まったからその名称を使う,というのに疑問があるとの発言も出ていた.しかし,
「気休めの気がしたが,病気の本質をうまくついているのではないか」「自分の中にある病気への偏見
が軽くなった気がする」といったメンバーの発言があり,名称を変えた意味もあったと言える討論内
容だった.
名称変更は今年1月に日本精神神経学会理事会にて決定された.「人格を否定するような響きを持
つ『精神分裂病』という名称を変えて欲しい」との意見書を全国精神障害者家族連合会が同学会に提
出したのは93年のこと.その9年後の今年の世界精神医学会の大会にあわせて呼称変更が正式に決ま
った.しかし精神障害者の偏見や差別を払拭したいという思いがある一方で,精神障害者の人権を著
しく侵害する可能性のある「心神喪失者医療観察法案」が今にも国会を通るかもしれないという現状
があることも忘れてはならない.
(堤 若菜)
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