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さいたま市の地域精神保健福祉の充実に向けて
やどかりの里は,1990年に社会復帰施設を建設し,その後地域生活支援態勢を確立する中で,精神病院に長期入院している方々が退院して地域での暮らしを可能にするための支援を行ってきた.
さらに,来年度からはこれまでの支援態勢では退院を促進できなかった重篤な人たちが,退院して地域で暮らしていくための取り組みに着手する.そのためには,新たな精神保健福祉サービスやシステムを地域で整えていくことが必要になる.入院中の重篤な人たちの地域生活の実現の取り組みを始めることを通
して,さいたま市内の精神保健福祉の充実を目指していきたいと考えている.
この秋,職員5名で市内6か所の精神病院を訪問し,ソーシャルワーカーや看護士,医師に,病院の現状と課題,また退院促進のためにどんなサービスが必要なのかについて話を聞かせていただいた.その中で明らかになったことは,重篤な人たちへの暮らしを支えていくには地域の精神保健福祉サービスを整備していくことが必要で,既存のサービスだけでは不十分で,新たなサービスの創出や生活支援が必要ということである.そして,そのためには医療機関,社会復帰施設,自治体など関係機関の連携が欠かせないということであった.
現在,厚生労働省によると約34万人の精神病院の入院患者のうち,何らかの条件が整えば退院可能とされる社会的入院者数は7万1600人,精神病院の平均在院日数371.5日と発表されている.この数字からも,入院の長期化は解消されていない.国はこうした実態を踏まえ,今後10年間で約7万人の社会的入院者を解消するため,社会復帰を目指すために受け皿となる必要な施設を整備していくこととしている.
精神病院の社会的入院の解消は精神保健福祉全体の課題でもある.1987年の精神保健法改正に始まり,これまで数回の法律改正が行われ精神障害者の人権保障,地域における精神保健福祉施策,また地域精神医療の充実が図られてきたが,精神病院における社会的入院者数はこの10年間ほとんど減少していない.入院している人たちのおよそ43%が,入院期間5年以上である.
精神障害者が真に1人の人間として地域で暮らしていくためには,様々な取り組みを地道に継続して行っていかなければならない.
来年度からの新たな取り組みはその中の1つである.精神病院に入院している人たちの実態を把握し,精神保健福祉に携わる関係者が課題を共有して,精神障害者が地域で安心して暮らしていけるさいたま市にしていくための取り組みを続けていくことが大切だろう.やどかりの里の既存の資源とサービスを柔軟に活用し,重篤な人たちへの地域生活実現の課題に関係機関とともに取り組んでいきたいと考えている.
功績を称えられて
谷中輝雄会長 厚生労働大臣表彰
平成14年10月30日,新宿の厚生年金会館前は,大勢の人でごった返し,SPらしき人が目を光らせていた.この日,第50回記念精神保健福祉全国大会が,「さがそう!こころの宝物―共感から地域の創造をー」というテーマで開催された.いささか警備が厳しいのは,天皇皇后両陛下が臨席し,国会議員も出席していたからだろう.
この記念式典の中で,やどかりの里の谷中輝雄会長が精神保健福祉事業功労者表彰,いわゆる厚生労働大臣表彰を受けた.精神保健福祉事業の充実に長年寄与し,その功績がめざましいというのが,受賞の理由である.この大会は昭和28年に始まり,半世紀の間,精神保健福祉の正しい知識普及を図り,地域で共に暮らせる社会づくりを目指してきたそうだ.天皇陛下の言葉や,来賓の挨拶や祝辞も,50年のわが国の精神保健の歩みの中で,隔離収容の時代が終わり地域ケア,日常生活支援,自立と社会参加が促進されてきたという趣旨のものが多かった.
確かにやどかりの里も地域に一つの種をまき,小さい花を咲かせ実も結んで来た.しかし,最近の精神保健福祉を取り巻く状況は決して楽観できるものではなく,居宅生活支援事業についても厳しい現状にある.谷中会長の受賞は大きな喜びではあるが,精神保健福祉充実への出席者の思いと,現実との乖離を感じた式典であった.
さて,谷中輝雄会長の厚生労働大臣表彰を祝し,来年祝賀会を開催する.
日 時 平成15年1月11日 (土) 午後1時から
場 所 障害者交流センター(さいたま市大原)
平成14年度
第3回定例理事会報告
開催日時:平成14年10月29日(火)午後3時から4時30分
場 所 :さいたま市中川562 本館2階事務所
出席者 :土橋敏孝,増田一世,三石麻友美,浅見典子,山崎光夫,柳義子,
島田喜代子,香野英勇,辰村泰治,吉江まさみ
委任状提出:粕谷慶治 欠席:孤嶋圭子,志村澄子
議 題
(1)8月採用職員1名の正規雇用及び10月20日付職員1名退職の承認
(2)半期を終えての会計収支報告
(3)来年度へ向けてのプロジェクト及び与野地区の今後について議論
(4)その他
・グループホームに関する報告
・谷中会長の厚生労働大臣表彰及び祝賀会実行委員会の結成@JS
・さいたま市保健福祉総合計画及び障害者計画委員会の経過報告@JS
・埼玉県信用金庫借入金保証人変更承認
・会員親睦旅行会報告
・援護寮,授産施設合同防災訓練終了
・現実検討委員会報告
(浅見典子)
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