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「これでいいのか障害者自立支援法」の声,各地で続々
2006年4月1日一部施行,10月1日全面施行となる「障害者自立支援法」(以下自立支援法)だが,全国各地で自立支援法への緊急要望や意見が続々国に対して挙げられている.まさに,やどかり出版が緊急出版した「これでいいのか障害者自立支援法」が,全国の声を先取りした形だ.
全国の動きで注目されるのは,全国8団体(日本身体障害者団体連合会,日本障害者協議会,DPI日本会議,日本盲人連合,全日本聾唖連合,全国脊髄損傷者連合会,全日本手をつなぐ育成会,全国精神障害者家族会連合会)による厚生労働大臣にあてた「障害者自立支援法の早急な見直しを求める緊急要望」だ.自立支援法の法案審議段階では,意見が割れていたが,成立後再び緊急要望を提出したことの意味は大きい.また,法を成立させた与党「公明党」も6月15日に「障害者自立支援法完全施行にあたっての緊急要望」を厚生労働大臣に提出している.利用者負担についての負担軽減措置を筆頭に掲げている.
法案審議段階で「安心・安全の負担軽減の仕組み」と標榜していたものだが,全面施行前に自立支援法を成立させた与党から問題提起が行われたことは大きい.
また,各地でもさまざまな取り組みが始まっている.各地で大規模な集会が企画され,自立支援法の改善や見直しを求める声が上がっている.そうした声に呼応するように,各地で自治体による負担軽減施策が発表されている.政令市だけを見ても,札幌市,千葉市,横浜市,川崎市,京都市,神戸市,福岡市ではすでに施策がスタートしており,仙台市も独自施策を始めることを発表した.
これ以外にも全国の各市町村でさまざまな施策が広がっており,今後益々広がりつつある.
こうした状況の下,8月24日に障害保健福祉関係主管課長会議が開催された,前回の6月14日の同会議も含めて,拙速の自立支援法の問題が全面施行前に噴出している状況と言えよう.そうした問題にパッチワーク的に手当てするという動きが進んでいる.例えば,グループホームの入居者が入院した際の支援をグループホームの職員が行っても,一切報酬が認められなかったが,その見直しが行われた.やどかりの里でも入院したグループホームのメンバーに職員が支援をするのは当然のことだったが,その支援がこれまでは認められなかった.あまりにおかしいという声が続出したのであろう.さすがに見直しが行われた.一方で,就労継続支援A型事業に特例ができて,雇用によらない利用者も作業場所や作業内容を分けることでA型の利用が可能となるというおかしな特例が発表されている.障害のある人の雇用の実態をさらに引き下げていく変更と言わざるを得ない.これ以外にも,首を傾げざるを得ない改正点が盛り込まれており,自立支援法自体さらにわかりにくくなっていく.
自立支援法は,本来障害のある人たちの生活や労働を支える制度で,大切なライフラインとなるはずだった.しかし,現在の状況は,大切なライフラインに水漏れ箇所があちこち見つかり,ライフラインの総取替えが必要なのではと思うほどだ.現実には水漏れ箇所が続々見つかっており,バタバタとその水漏れの手当てをするといった状況だ.しかも本格施行を前にこの事態である.
さいたま市議会に自立支援法によって発生する利用料の負担軽減措置を求める請願署名も57,000筆(8月30日)を越えた.さいたま市内の関係者の声が確実に多くの市民に伝わっている.やどかりの里でも各部署で汗をかきながらお願いに歩いた.こうした1人1人の切実な思いが,この署名の数に表れている.多くの市民の賛同や応援,障害のある人や関係者の行動が法を改善する大きな力となる.あきらめずに粘りづよく行動することだ.
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