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主権者として,できること
障害者自立支援法案,廃案の事態を受けて
去る8月8日,障害者自立支援法案が廃案となった.直接の理由は衆議院解散によるものだが,法案に危機感を抱いた各障害関係団体の運動も大きく影響したのではないか.
7月15日の衆議院可決後,郵政関連法案に関する報道が駆け巡る中,障害者協議会(JD)など各団体が参議院議員会館へ足を運び,要請行動を進めた.さいたま市内の障害関係団体も,11団体連名で応益負担の撤回や慎重審議を求める緊急要望書を提出.中央の家族会組織が法案賛成を示す中で,家族会関係者が直接「自立支援法が通れば当事者は暮らしていけない」と訴え,切実な声を届けた.
やどかりの里は,これらの要請行動に参加する一方,衆議院,参議院の,厚生労働委員1人1人に要望をファックスで送った.そして,メンバーが「障害者の声を聞いてください」「私たちの権利や自由を奪わないでください」としたためた.
そうした中での廃案の報.この事態を私たちはどう受け止めたらよいのだろうか.
8月10日に,日本消防会館にて,「『障害者自立支援法案』改善運動の中間まとめと新たな展開をめざす緊急フォーラム」(JD主催)が開催され,やどかりの里からも18名が参加した.基調報告「運動の<あしあと>と今後の課題」では,JD常務理事の藤井克徳氏が,「問題の本質を捉え障害関係団体が結集した意義は大きい」と振り返り,「今後の運動に向け,当事者のニーズに立脚した基幹的な政策づくりへのスタート台にたった」,と述べた.
シンポジウム「当事者主体の新たな障害者政策の展開に向けて」では,この間の各地での取り組みや,法案のなかで対象とされなかった発達障害児のおかれている状況などが報告され,障害者の実態を把握し草の根の運動を展開することの大切さを確認した.最後にアピール5項目を採択して閉会となった.
同日,厚生労働省は次回の臨時国会で障害者自立支援法案を再提出することを表明した.予断を許さない状況に変わりはない.
しかし,私たちがこの間の行動を通して得てきたものも大きかったのではないか.
法 案の国会審議での議員の発言に歯がゆさを感じつつ,自分たちの選挙権の大切さを痛感したこと,議員会館を訪ね,声を中央に届ける道筋も確かにあることを実感したこと,そして他の団体と連帯していくことの力強さ.
フォーラムの中で藤井氏は,「三権分立の理念からすれば予算や法律を決めるのは国会であり,法案が厚生労働省主導で進められたのはおかしい」とも指摘した.1人1人の力が真の社会福祉を実現することに繋がっている.本来のあり方を見据え,行動していこう.
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