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<1面 記事>
小規模作業所の活動を後退させないために
〜10月10日やどかりの里大バザー開催〜
小規模作業所に対する国庫補助金は,国の予算不足を理由に平成15年度から2年連続で1割ずつ削減されている.これにより,もとから財政基盤の脆弱な小規模作業所の運営は,ますます厳しくなっている.やどかりの里でも小規模作業所は,約90名のメンバーの働く場となっており,大変重大な問題である.
そこで今年度のバザーは,この小規模作業所の補助金削減問題に取り組み,10月10日に開催することになった.補助金削減分を補填するための資金獲得と,同時に小規模作業所を取り巻く現状や,メンバーにとって作業所がどれだけ必要な場所なのかということを,多くの人々に伝えていくこと.そんな目的で今年のバザーへの準備が6月から始まった.
今回のバザーの運営は,6か所の小規模作業所からメンバー・職員が集まる学習の場「作業所のあり方を考える会」である.日頃は,自分達の作業所について補助金の仕組みや歴史,より良い運営について定期的に学び合っている会だ.今はバザーの準備に全力投入している.今年度も,中川自治会のご協力を戴き,自治会館とグラウンドを会場に開催する.ボランティアの方々も,今年も変わらず応援してくださり,年中行事の1つとして取り組んでくださるグループもあり,感謝である.
小規模作業所が日本で最初に誕生したのは30年前だ.現在は全国6000か所にまで広がり,9万人の障害者の日中活動の場・働く場となっている.ここまで急増したのは,法定の福祉施設・就労施設の不足が原因だ.柔軟に活動展開する小規模作業所は,多くの障害者の地域生活を支える役割を果たしてきた.
そして,小規模作業所に共通する課題は資金不足である.特に精神障害分野については切実だ.さいたま市を例にすると,1人あたりに投入される補助金額は,法定施設(知的通所授産)では月額211,501円だが,心身障害者地域デイケア施設(知的・身体の小規模作業所)では月額96,350円と約半額になる.精神障害者小規模作業所に至っては,月額21,929円と激減する.しかし,政令指定都市で障害種別による大きな補助金額の格差があるのは,仙台市・さいたま市・千葉市の3市のみであり,自治体による格差も大きい.(さいたま市障がい者施設連絡会要望書より)
一方で,障害者就労施策に関する大幅な見直しも進められており,小規模作業所もその対象となっている.この行方は今秋には明らかになるという.その背景には国の予算削減,税収増などの目的も見え隠れし楽観はできない.小規模作業所として,どんな機能を果たし,どう運営していくのか,これまでの活動のあり方を問い直される日が近い.小規模作業所として自分たちの活動を見直し,より充実したものにしていく努力も必要だろう.
予算削減を根拠とする福祉変革の流れは止まる様子がない.小規模作業所の国庫補助金削減問題を切り口とし,社会の動きを見据えよう.小規模作業所の活動を後退させないために,多くの人々の協力・共感を得て,法人一体となってバザーに取り組んでいこう.
第三木曜会の報告
バザーの進捗状況の確認と
人づくりセミナー振り返り
8月19日(木)の第3木曜会では,前半の時間を使って,やどかりの里大バザーの拡大実行委員会を行い,後半に第3木曜会を行って,7月に開かれた人づくりセミナーの感想を出し合った.
<大バザーの拡大実行委員会>
今回は,各担当部の進捗状況の確認が行われた.
・広報・渉外
関係機関や公民館,周辺地域にチラシを配布.新聞やさいたま市報に広告掲載予定.
・模擬店
内・外部に出店者を募り,あわせて16団体が出店する予定.ほとんどが飲食の販売で,アルコールの販売については,保健所に確認をとる.ボランティアのみで運営する店についても検討中.値段の設定についても調整していく予定.
・ボランティア
協力依頼の葉書発送終了.
学生含め,少しずつ集まってきている.
・寄贈品
寄贈品協力依頼の葉書発送終了.
・企画部
バザーのユニークな独自企画を検討中.また,会場や街頭での募金集めとチラシ配布を実施予定.
・イベント
舞台をつくらず,グラウンドでのイベント予定.
その他,今回のバザーの目的でもある小規模作業所の現状や,やどかりの里の活動に関しては,地域の人たちに分かりやすいようにチラシの内容を工夫し,より具体的に伝えていくことを確認した.
<法人会員親睦旅行会の日程変更のお知らせ>
日程:10月28日(日)〜29日(月)
<人づくりセミナーの振り返り>
7月17日(土)〜7月19日(月)の3日間,全国各地から専門家・当事者・研究者・市民が58名参加して開催した第6回人づくりセミナー(詳細は本紙2頁参照)の振り返りを行った.振り返りは,人づくりセミナーの参加者が感想を出しあって進められた.
初参加の人たちからは,「主体的に自分で仕事をつくって参加する意識が大事なのだと思った」,「大変だったがグループ討論で活動の意義を感じられた」,「自分に気づけた実のある会だった.話しやすい人も増えて,宝物をもらった」,「人って大切,自分って大切なんだなと思えた.自分の価値観を大切にしていきたい」,「自分の活動をモデルで描けなかったが,今はまだそういう段階だと思えた」,「組織化よく分かった.自分も主体化という希望をもって行動する」と語られた.
他の参加者からは,グループで話し合うことの難しさがあったこと,しかし困難だからとあきらめずに話し合うことで得られる気づきや共感の大きさ,今後の実践への課題を改めて認識していることなどが語られた.
最後に,事例を出した浅見からは「今あるやどかりの里の組織があたりまえと思っていないか,ようやく今ある形になってきたということを分かってほしい,という思いで主体化と組織化に向かう事例を出した.今回の感想を聴いて,若い人たちに間違いなく伝わっていると思えてよかった」と語った.
人づくりセミナーを通して,辛い思いをした人もいれば,楽になったり,みんなでセミナーを築き上げた悦びをかみ締めた人もいた.それぞれの人の中に人づくりセミナーが確かに響いて,自分や人,組織,地域について,自分なりに問うていく原動力につながっているのではないかと思う.
(文責 澁谷 文香)
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