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自らの手で主体性,自発性,自由性を獲得する
里祭からの学び
7月15日(木),会館ホールにて社団法人やどかりの里の会員の集い「里祭」が開催された.今年は,やどかりの里創設以来副理事長を務めている孤嶋圭子さんが「やどかりの里と私」をテーマに語った.およそ70名が会場に集った.
1977年,民間団体として経済的危機を抱えながら発足7年目を迎えた年に,第1回目の里祭が設立記念式典及び文化祭として開催された.法人会員であるスタッフやメンバー,家族が一丸となって活動を担い,再学習の年として今までの足跡を踏まえたスタートを切った時でもあった.
2001年からは「やどかりの里と私」をテーマに,会員1人1人にとってのやどかりの里への思いや,創始期の活動を支えてきた先輩方の話を聞いてきた.社団法人として運営されている意味や,活動の中で大切にされ続けていることを再認識する機会となっている.
孤嶋副理事長は,5月に舌癌の手術を受けたばかりの身体をおして,約1時間に渡って語られた.やどかりの里に関わってきた経緯,今振り返るやどかりの里の変遷,これからの社会のあり様などについて話された.また,やどかりの里がどのような状況下にあっても大切に守っていくべきことも伝えられた.その語り口には不思議な魅力を兼ね備えているため,皆熱心に聞き入っていた.
孤嶋副理事長は谷中輝雄会長や土橋敏孝理事長と大学時代からの友人であり,当時の精神病院の現状を目の当たりにし,精神障害者が地域で当たり前の生活をすることの必要性を共に感じていた仲間でもある.やどかりの里が財政危機に瀕したと聞けば,経済的な応援も行い,時にはスタッフにエネルギーを与えるためにふらっと訪れる.といった関わりを創設当初から続け,やどかりの里の活動を支えて下さっている.
やどかりの里は「これが必要だから,何とか実現をしたい」と走ってきた.だが,今は「偉大なる巨人」として先頭を走るのではなく,さまざまな団体と互いに成長し合い,共存し合うことが必要であると,現在の課題であるネットワークづくりを孤嶋副理事長の表現で語られていた.
「やどかりの里は,人の意識体であり,その主体性,自発性,自由性を自らの力で勝ち取っていくことがやどかりの里には欠かせない」という言葉は,創立35周年を迎えるやどかりの里への力強いメッセージであると受け止めた.
現在やどかりの里の活動の多くは補助金に依拠している.それ故に大きく揺れ動いている社会情勢の中で,活動の基盤が足元から崩される可能性がある危機を迎えている.社団法人やどかりの里の原点を振り返り,目指す方角を見失わずに進んでいくことの大切さを孤島副理事長から学ぶことができた里祭であった.
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