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記事>
私たちのいのちと暮らし
「夏の響き」コンサートにこめた思い
昨年12月24日に閣議決定された障害者基本計画の重点施策5か年計画に,条件が整えば退院可能な入院患者72,000人という数字が明記された.関係者によれば,この数字を書き込むことも大変な攻防があったという.そして,心神喪失者医療観察法案が,6月に参議院の法務委員会で可決された.十分な議論がされないままの強行採決であった.そして,今年度国は新設を申請した精神障害者の社会復帰施設等の2割,36件(補助金総額約7億円−申請総額は約38億円)しか補助金を出さない方針であることが明らかになった.一方で72,000人の社会的入院解消を謳っているのにも関わらずである.
これらの動きは,やどかりの里の各活動でも話題となり,こうした動きへの憤りや無念さが語られている.確かに今の日本は経済的に破綻をきたしている.その中で支出を削らざるを得ない状況であることも確かであろう.
しかし,限られた税収だからこそ,国民の税金をどう配分するのか,そこにこの国の姿勢が表われるのである.まさに弱者を,声の小さいところから切り捨てていくという姿勢が見え見えである.マスコミ報道でりそなグループへの2兆円弱の公的資金の投入などを知ると,なぜ38億円が7億円に削られていくのか,納得できないままである.
一方で考えていかなくてはならないのは,やどかりの里を含めて,精神保健福祉の関係者の今後の運動の展開についてである.これからの方策を本気で考えていかないと,どんどん後退していくことが危惧される.精神障害者の社会復帰施設が法内施設になったものの,依然として第2種事業としての位
置づけのまま,見直しもないままにすぎてきている.精神障害者のいのちと暮らしは本当に軽く扱われている.
「精神障害者のいのちと暮らし」の問題を軽く扱うということは,実は私たち1人1人のいのちと暮らしが軽く扱われているということなのだと,改めて考えなくてはいけない.「人間のいのちと暮らし」は,何ものにも変えがたいかけがえのないものなのだと,私たち1人1人が本当に腹を据えて思っているのかが問われている.あるメンバーが,「日々の何気ない暮らしが続くことが本当に大切なんだ」と語った.精神病の発症により,暮らしがずたずたになった経験を持ったからこそ実感がこもっている.72,000人という数字に1人1人の人生の重みを感じなくてはならない.
8月30日にはやどかりの里コンサート「夏の響き」in さいたまが予定されている.被爆体験をこえて見えてきた「いのちの尊さ」を考える機会としたい.「私たちのいのちと暮らし」の重みを実感し,弱者切捨てのありようを見据え,そこにどう取り組んでいくのか,息の長い,粘りづよい運動を,仲間づくりの中で展開していく必要がある.1人よがりの運動ではなく,共感の輪を広げていく運動をやどかりの里も考えていく時期を迎えている.「夏の響き」は,そんなやどかりの里のメッセージなのだ.
第三木曜会報告
法人事業の取り組みを通
して
〜バザー,日米交歓会,コンサートからの経過報告〜
6月19日(木)の第3木曜会では,1)バザー,2)日米交歓会,3)コンサートの経過報告があり,それぞれに活発な意見交換がされた.
1)バザー実行委員会事務局からの経過報告
事務局から,実施計画書とバザー当日までのタイムスケジュール,それぞれの部会の進捗状況や検討内容が報告された.また,バザーを進めていく上で,第3木曜会を確認・検討の場として活用させてほしいとの提案があり,承認された.8月には,全体の役割分担を発表し,バザーに向けて取り組んでいく予定.
2)日米メンバー交歓会の経過報告
来日メンバー受け入れを考える集いから,交歓会の計画が提案され,全体で検討した.
「お楽しみweekやどかりの里(案)」
10/30:来日
10/31:文化交流会
11/1:日米精神保健福祉セミナー
11/2:見沼くらしっく館,バーベキュー
11/3:中川運動会
11/4〜6:会員親睦旅行
11/7:ジョン・レノン・ミュージアム
ショッピング,さよならパーティー
11/8:帰国
部署でも個人でも,何か交流の機会を持ちたい方を募集し,次回の第3木曜会で決定する予定だとの報告があった.
3)コンサート委員からの経過報告
最初に今回のコンサート開催の趣旨が,コンサート委員により今一度確認された.社会ではイラク戦争が起こり,国内でも心神喪失者等医療観察法案の強行採決,精神障害者社会復帰施設の補助金カットという苦しい情勢を踏まえ,改めて命の尊さ,人権問題を訴え,新たなやどかりの里の活動づくりの資金獲得も目指していく.さらに,第2部となる「やどかりの里からのメッセージ」が朗読された.やどかりの里の様々なメンバーの体験を一人の女性の体験としてまとめ,中村雪武氏に作成頂いた内容を検討した.そこでは,やどかりの里が本当に伝えたいことを,どのような表現で伝えていくかが討論になった.今後の方向性については,中村氏とも話し合いながら進めていく予定だ.
それぞれの法人事業は,やどかりの里内部だけではなく,外部の人たちとも手を組んで,一緒につくりあうものとなっている.そのためには,なぜこの活動をしていくのか,一人一人が実感として落としていくこと.そしてその実感を共有し,話し合ってつくっていく過程が大切だと思った.
(渋谷 文香)
平成15年度第1回定例理事会報告
開催日:平成15年6月20日(金)
開催場所:社団法人本館2階事務所
出席者:土橋敏孝,増田一世,三石麻由美,浅見典子,山崎光夫,島田喜代子,香野英勇,辰村泰治,吉江まさみ
第1号議案:4月採用職員の正規採用について及び退職者報告
第2号議案:その他
・ショートステイ及び退院促進事業について市との協議経過報告
・小規模授産開設準備委員会報告
・市内の障害者団体との連携について
※次回理事会予定 平成15年8月7日(木)午後2時から
その後,引き続き「里祭」が行われます.
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