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平成16年度活動方針(案)
社会を見る目を育て,共同の運動を進める
5つの課題の意識化と具体化昨年度の活動方針である「ネットワークづくりと財政基盤の確立」は,今年度も引き続き取り組む課題である.具体的には,さいたま市や各区のさまざまな機関や人々との連携を意識し,援護寮やショートステイ,3つの生活支援センターなどが,さいたま市内の人々がより利用しやすいように運営の方法を工夫していく. また,障害の違いを超えて共に活動していくための学習や交流を進めていく.今年度は,こうした課題を基本に据えながら,2つの状態調査で導き出された5つの課題を,やどかりの里で活動する人たちがより身近に捉え,活動方針とする.
1. 学習をすすめていく課題
やどかり研究所の活動をやどかりの里全体で進めていく基盤が整備されつつあり,さまざまな研究班が成果を上げている.この活動の充実と共に,各活動ごとにそれぞれの暮らしに根づいたかたちで,社会の動きを読み取る学習を意識的に進めていく.そして,出版や研究,研修事業では,学習の成果を多くの人たちと共有していくよう努力する.
2. 精神医療に関する課題
さいたま市内の精神病院と連携し,退院促進に取り組む際に,さいたま市内を中心に精神病院の職員や入院中の人との交流が生まれている.そうした人たちとの共同の活動の中から,地域づくりの視点で精神医療の問題を考えていくこととする.また,研修や出版活動を通して,精神医療従事者との交流を進め,共通の課題を見出しながら,精神医療の問題を考えていく.
3.働き場所を広げていく課題
精神障害を体験した人たちが,自らの体験を活かして活動し,同じ障害を持った人たちの暮らしを支える力になっている.こうした,精神障害を体験した人たちが持つ力を活かした働き場所やその仕組みを新たに創造していく.
また,すでに活動を展開している作業所,授産施設,福祉工場などは,それぞれの事業の発展が事業収入の向上につながり,財政基盤の拡充と共に,働く場を広げることとなる.
4.財政基盤を拡充していく課題
財政基盤を拡充していくために前述のように各活動の充実,それに伴う事業収益の向上は言うまでもない.しかし,財源不足を理由に補助金が削減されてきている現状の中で,国やさいたま市からの補助金が各活動で有効に使われていることを示し,補助金削減,障害者施策の後退に対して歯止めをかける運動を他の団体と共同で進めていくことも,財政基盤を守る上では重要である.そうした運動と並行しながら,バザーなどの自主財源づくりに取り組む.
5.やどかりの里の活動の価値の普遍化の課題
やどかりの里の実践を記録化し,普遍化する作業は,出版,研修,研究などが中心になって取り組んできた.さらに2月に実施したエンジュのお弁当利用者への状態調査から,授産施設が地域で果たす役割の大切さが見えてきた.この調査から見えてきたことを,やどかりの里全体の課題として捉えていくことが,活動の普遍化を考える意味でも,今年度の大きな課題であろう.
第三木曜会の報告
5つの課題を意識し,具体的な活動計画づくりを
平成16年3月18日に第3木曜会が行われた.内容は以下の通りである.
1. 平成16年度事業計画検討
(1) 社会の全体状況についての共有
やどかりの里で掲げている5つの課題(以下5つの課題)と社会の動きを重ね合わせた上で,今後の事業計画についても検討する必要がある.そのため,会の冒頭では全体で社会状況について共有した.
(2) 各活動の活動方針案
各活動の活動方針案が報告された.ここでは,5つの課題に沿って共通しているものについていくつか挙げたい.
まず,「学習を進めていく課題」については,社会の動きや精神医療の問題などについて,日常の生活支援場面の中で,障害年金や健康など,身近な話題に引き付けて共有していくことが挙げられた.憩いの場での座談会やミーティングなどを活用し、その場に合った方法で進めていくことが話された.
「精神医療に関する課題」については,新規プロジェクトでメンバーと共に取り組みを始めている.また,長期入院者の人たちは援護寮を活用して退院に向けて準備を進めている.そのことを通し,精神医療の問題を同時に考えなければ援護寮の役割は見出せないことも挙げられた.
「働く場を広げていく課題」については,それぞれの事業を展開していく中で,どう環境整備をしていくか検討を進めていく.特に退院促進プロジェクトでは,メンバーがボランタリーではなく,仕事として取り組めるようにする.その他の働く場でも,具体的に売り上げの目標金額を挙げたり,社会貢献を視野に入れた事業展開を検討していく.
作業所など働く場に共通して言われていたこととしては,財政基盤の拡充についてである.売り上げのノルマが達せられないと事業が成り立たない現状がなぜ起こるのかを学習し,今後の課題について話し合っていく.
「やどかりの里の活動の価値の普遍化」については,体験研修者への対応の機会を通し,自分たちが何を大切にしているのかを伝えること.また,エンジュのお弁当利用者への状態調査から,お弁当を通して地域の支え合いの活動ができていることを様々な人に伝えていくことも普遍化につながるであろう.
(3) 全体として取り組むこと
平成15年度の活動方針であった「ネットワークと財政基盤の拡充」については,今後も重要課題として取り組んでいく.活動方針の詳しい内容は今号の1Pを参照して欲しい.
(4) 平成16年度組織図案について
変更等があったのは以下の通りである.
1) 浦和生活支援センターにグループホームすずらん荘が新たに加わる.
2) 新規プロジェクトは退院促進プロジェクトに名称変更.
2.その他の議題
(1) メンバー理事改選について
平成16年度,メンバー理事の改選が行われる.定数は3名とし,申し出は法人事務局か,選挙管理委員の小泉智明氏まで.詳しくは機関紙やどかり2月号を参照頂きたい.
(2) 法人職員交通費支給額の変更について
交通費の支給について算出方法変更案が提示された.
(文責 渡邉 奏子)
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