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機関紙「やどかり」3月号
(2007.03.15発行)


<1面 記事>

平成18年度総括会議報告
活動を自分たちの手で切り拓くために
〜運動と創造への第一歩〜

 
 去る2月15日(木)に1年の活動を振り返る「やどかりの里総括会議」が開催された.各部署ともに多忙を極める中,多くの職員,メンバー,家族が参加し,5時間半にわたる報告や討論が行われた.

 今年度のやどかりの里の取り組みは,「障害者自立支援法への運動と対応」の1年であったといえる.法の示す内容に身の丈を合わせるのではなく,法の矛盾をきちんと捉え,さいたま市内の関係団体と力を合わせて法の改善運動に取り組んできた.その結果,さいたま市内,県内,障害を越えたネットワークの広がりができ,さらにはさいたま市独自の負担軽減策の実現という大きな成果をあげることができた.

 こうした取り組みの背景には,学習を基盤にしながら1人1人が自分の問題として主体的に取り組み,ものごとを捉える力をつけてきたこと,力を合わせて行動することで,チームワークやネットワークが強化されたことなど,まさしく今年度の活動方針である「学習と運動」「連帯と地域貢献」のもとの取り組みであった.

 今年度は,障害者自立支援法対策本部を設置し,相談支援・居住支援・労働支援の3つのチームを編成し検討を重ねてきた.
 昨年10月より新事業に移行したグループホームと生活支援センターは法への対応に追われながらも,これから必要とされるニーズは何かを改めて見直し,新事業の立ち上げについてあらゆる可能性を探っているところである.労働支援チームについても,労働支援開発プロジェクトを始動し,新たな就労支援の取り組みに踏み出している.障害者自立支援法という負の力を受けながらも,その危機感をみんなで共有し,ピンチを発展のエネルギーにしているのが今のやどかりの里である.そして,これまであたりまえにあった仕組みが崩されていく中で,改めて何を大切にしてきたのかを1人1人が意識化し,やどかりの里の活動理念に立ち戻る機会ともなっている.
 やどかりの里は創設以来幾度となく危機を迎え,そのたび「必要な活動は自分たちの手で創っていく」という思いを束ねて乗り越えてきた.そして今直面している危機を,どのような人たちと,どのように乗り越えていくかが問われているだろう.

 私たちが生きる今の社会は,障害者自立支援法に限らず,介護,医療,教育,労働,福祉をはじめ,暮らしに関わるあらゆることに国民が痛みを伴う仕組みが造られている.憲法までもがその骨格を変えようとしている今,国民全てに関わる問題であるといえるだろう.一体誰のための何のための国づくりなのだろうか.
 総括会議の中で「やどかりの里に来てからの7年間本当に幸せな時間を過ごした」という発言が多くの参加者の心に響いた.これがやどかりの里が目指す「大切なもの」である.人間があるべき原点に光をあて,1人1人の生きる力を支えるための活動を切り拓いていくことが,やどかりの里の強みでもあり,この危機を乗り越えるための私たちの対抗軸になり得るのではないだろうか.


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