<1面
記事>
謹賀新年
昨年は、やどかりの里にとっては、新しい出発点となった年です。
昭和45年にやどかりの里が創られてから32年間、中心になって取り組んでこられた谷中理事長が退任され、新しい指導態勢のもとで新たな旅立ちをすることとなりました。
目指すものは、地域の中で、地域の住民と共に、心の病に苦しむ仲間の生活の場や働く場、憩いの場等を用意し、地域精神保健福祉の充実を図ることです。
やどかりの里が全国の関係者の先進的役割を果たしつづけることを願いつつ、これからは、地元さいたま市にあって、さいたま市の精神保健福祉の充実に寄与できることを願って、精神病院に長期入院されている方々の地域での暮らしを可能にする取り組みに多くのエネルギーを注ぐつもりでおります。
今年も皆様方と力を合せよい年を迎えたいと願っておりますので、ご協力ご支援を賜りますことをお願い申し上げます。
終わりに、皆様方の益々のご清祥とご多幸をお祈り申し上げます。
理事長 土橋敏孝
第三木曜会報告
「さいたま市障害者計画の経緯」
「新年度の生活支援の取り組みについて」
12月19日に開催された第3木曜会では,1.さいたま市の障害者計画.2.社会的入院を解消していくための取り組み.の2点について話し合われた.
1.については,さいたま市の保健福祉総合計画と障害者計画の検討委員として参加している増田さんより,計画の大枠と意見が述べられた.現在さいたま市では政令市への移行を目指して,保健福祉総合計画のもとに障害者計画をはじめとして,保健・福祉分野の5つの計画策定が進んでいる.
さらに,増田さんは次のような問題点を指摘した. 「市内の障害者にアンケートや障害者団体のヒアリング等を行ったが,現在精神病院に入院中の人たちの実態把握は行われていないこと,『健康を守るのは自分の責任』という国の大きな流れに則したもので,健康の自己責任が強調され,自治体としての責任がわかりづらいこと,保健,福祉の連携,行政,事業者,市民の連携が大切ということは謳われているが,実際にどのような連携が図られていくのか,見えづらいこと等が挙げられた.
そして,それぞれの計画がさいたま市のホームページ,各行政センターの情報コーナーで閲覧できること,2002年12月10日〜2003年1月10日まで市民の意見を募集していることが報告された.
増田さんは「こうした計画づくりが他人事ではなく,自分たちの問題だと考え,計画に目を通
し,それぞれの意見を寄せていくことが大切」と発言した.
その後の質疑応答では,審議会や協議会で傍聴している職員より「委員の意見が反映されていない印象.計画づくりもほぼ終りに近づいているので,今後に向けて早急な見直しが必要と思う」と発言があった.またメンバーからは「今回の計画について,市民の中できちんと討議されていないのが問題なのでは」という意見や,「今後もパブリックコメントなどを通
じて自分たちの意見を伝えていけたらいいのではないか.これからの見直しについてもやどかりの里総体で出せば大きな力になるのではないか.市には期待している」との意見が出された.今後に向けては,国の動きを把握し,総合計画,障害者計画について各部署で話し合い,関心を持って取り組んでいくことが大切であると確認された.
また2つ目の社会的入院を解消していくための取り組みについて,三石さんから説明があった(詳細は機関紙11月号を参照のこと).事業の取り組みとしては,メンバーとともに進めていきたいとの提案があった.どのような支援やサービスが地域にあれば,ひとりでも多くの人が地域で安心して暮らしていけるのかといったことを,職員,メンバーで一緒に考え,取り組んでいくことも事業の柱であることが説明された.
また,この取り組みを通して,援護寮の機能も見直しをしていくという説明があった.
数人のメンバーより「今まで通りの利用ができるのか」という心配の声も出されたが,メンバー1人1人が安心して気軽に利用できる援護寮の機能は今までと変わらないことも確認された.今後援護寮の利用について,新しい取り組みの進行状況も踏まえ,話し合いを持つことになった.
今回参加して思ったのは,自分達の暮らしを自分達で決めて生活していこうとする時,いかにそれを決めるプロセスが大事かという事を考えさせられた.遠く市や国で話し合われていることも,実は自分たちの暮らしに繋がっており,無関心ではいけないという事を感じた木曜会であった.
(鈴木 恵)
|