やどかりブックレット・障害者からのメッセージ・9
グループホーム 豊かな暮らし


  版元:やどかり出版
版  88頁
本体価格 800円
ISBN4-946498-58-3

在庫あり
著者 
辰村 泰治 吉江まさみ 菅原 進 須藤 守夫 
初版発行 
2003年09月
 


 
今回の本に収録された3人は,三者三様それぞれ違った人生を送ってきている.しかし,それぞれの話を聞くと,根底に流れるものは同じであると感じる.それは辛い苦しい体験に屈することなく,自分の人生に前向きに取り組んでいく姿勢だ.仮に他人は彼等の体験を理解しようにも理解できないというときは,「大変な人生だったんですね,私には想像もつかない」,また「そんな体験をして今の皆さんがあるというのはすごいことだ」などと計り知れない現状までのプロセスをそう語るかもしれない.そして自分が想像ができないことで,目の前の発表者に尊敬の念を抱くかもしれない.仮にそうであっても,体験発表会で本当に伝えたいことは,その想像を絶する体験は,もしかしたら,その人自身にも訪れるかもしれない.またそうなったにせよ,そこから這い上がる力は,特別 な人だけ持ち合わせているのではないということだ.

 最近では,話の内容が深刻であると「重い」と表現されて敬遠されがちだが,そこには人間らしい体験と物事の本質を掴む上で大切なヒントが隠されていると思う.そんな人間が生きる上での本質を探る1つのヒントが本書には書かれている.大切なヒント,人生の道標を素通 りしていれば,人生の目標や方向性に狂いがでてくる.そんな誰もが分かっていると思っている当たり前のことを,著者たちは繰り返して「大事だよ」と言っているように思う.
 読者の皆さんも「私の人生って何」と問い直すいい機会になるのではと思う.多くの方々にこの本が,勇気と生きる力を生み出すようにと心より願っている.
(「おわりに」より)



目 次

 やどかりの里のグループホーム          辰村 泰治

 やどかりの里の仲間と助け合って生きてきた6年  吉江まさみ
  姉とのあつれきがきっかけで
  谷中先生とのつき合いは30年になる
  住みやすい便利な生活環境
  不安や寂しさは時間が解決してくれる
  8部屋あるアパートの3室を借りてグループホームに
  生活する中で必要最低限のルールができてきた
  リーダー会議が仲間の輪を広げる

 グループホームを出て真の自立を 連帯的自立の精神で助け合う  菅原 進
   おんぼろでも私にとっては宮殿
  妻とのグループホームでの暮らし
  地域の自治会に入って
  近隣の人たちとのざっくばらんなつき合い
  お互いに助け,助けられ
  新しいアパートもやっぱり宮殿
  21世紀は障害者にとっていい文化の世紀に
  菅原さんがグループホームで暮らし始めるまで

 自由であることが基本  須藤 守夫
  見学時に仲間が話しかけてくれた
  やどかりの里の職員だといってアパートに
  自分の心の偏見が自分を頑なに
  グループホームの会話には未来がある
  くり返し体験することで自信がつく
  自由があることこそ病院と社会との決定的な違い
  恐いやくざがかわいい女子学生に
  自立する自信がついて援護寮を出た
  仲間づくりの基礎を学んだ
  納得するまで話し合う
  みんなで朝食を食べ合う
  できるだけ自分たちで支えあう

 質疑応答

 おわりに


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