やどかりの里グループホーム (共同生活援助事業,共同生活介護事業)


<平成21年(2009年)度事業計画>

 疾病や加齢,障害の重複による生活上のさまざまな課題に対し,家事援助や同行支援,身体介護等のより充実した支援を行います.また,高齢のために体力が落ち,引きこもりがちになる人,働きたいのに就労へのきっかけが持てずにいる人に対して,張り合いのある暮らしの実現に向けた支援に取り組んでいきます.併せて,疾病を早期に発見し,対応を検討するための健康診断や食生活を含め健康に配慮した学習会を,地域の関係機関と連携しながら行っていきます.
  また,今年度は民生委員や自治会との関係づくりを積極的に行い,地域生活をより安心して安定的に送るための支援環境を整えていきます.


<平成20年(2008年)度事業報告>

 グループホームには現在15件の建物に37人が住んでいる.それぞれ,仲間と適度に交流を持ちながら暮らしている.ほとんどの人は自分なりの生活のリズムを持っており,日中は,ゆりの会,青空の会などグループ活動や地域活動支援センター,作業所などの資源を利用している人,読書や資格取得など自分なりの時間を大切にして暮らしている人,仲間同士誘い合い,お互いの部屋でおしゃべりを楽しむ人など過ごし方はさまざまである.一方,1日中家の中で過ごし,仲間との交流が少ない人もいる.

1) 家事支援,身体介護,同行支援
  家事支援,同行支援は質,量共に変化があった.家事支援については主に居室の整頓や清掃の支援を希望する人が増えた.理由としては職員と共に室内の整頓を経験したことをきっかけに,継続的に整頓の支援を望むようになったことである.また,腰痛,足の痛みなど,疾病からくる体の動きづらさにより支援を希望する人も増えてきた.
  同行支援については,新規の入居者で地理に慣れるため外出同行が必要な人.精神的,身体的な体調の変化により通院同行が必要な人への支援が多かった.

2) 健康課題への対応
  昨年度の聞き取り調査の結果,身体疾患を抱えている人が多く,精神科以外への他科を受診している状況にある.そのため今年度は入所者全員に健康診断の受診を勧めた.しかし全員が受診するには至っておらず,引き続き促しが必要である.
  今年度は9名が入院し,洗濯や買い物代行,外出同行など入院中の支援を行った.精神科への入院は3名.精神科と内科の重複が1名,内科,外科への入院が5名であった内,3名が内科疾患により亡くなった.
  疾病別では足・腰の痛み,糖尿病,循環器系の疾患が順に多いが,それ以外の疾患でも通院,入院する人は多く,高齢化の進行と同時に,疾病の多様化,重篤化が進んでいる.状況に合わせて通院同行や宅配弁当の利用,食事の相談を行ってきたが,今後はより細かな健康状態の把握や緊急時の対応,体調の具合に合わせて選べる住まいの準備を検討する必要がある.

3) 交流会の実施
  今年度の新たな取り組みとして地区交流会を行った.近年グループホームのメンバーは高齢化の影響などにより,作業所に通う人が減ってきている.体力,気力の低下で外出の機会が減少したり,身体の疾病,障害により外出したくてもできない人が増えてきている.その結果,仲間同士の繋がりが以前より薄くなったと感じている人もいる.  
  この状況を踏まえ,仲間との交流,支え合いの機会づくりを目的に,夏と冬の計2回,見沼,大宮,浦和の3地区で地区交流会(主に食事会と茶話会)を行った.また情報共有として日射病対策と悪徳商法の事例学習を行った.参加者の感想としては,食事会が良かったという人が多く,概ね好評であった.外出の機会が少ない人にとっては仲間と交流する機会になり,多くの人にとっては仲間の暮らしを通して自分の生活を考えるきっかけになったのではないかと思う.10月末には,全体行事としてバーベキューを行った.

 今年度も昨年に引き続き,安心・健康な暮らしの実現と心豊かに過ごすための関係づくりを目指した1年であった.    
(鈴木 恵)