画廊喫茶 ルポーズ (精神障害者小規模作業所)


<平成22年(2010年)度事業計画>

 今年度は,作業工賃の引き上げを実現するとともに,事業移行に向けた具体的な方針を決める.
  昨年度営業日を増やしたことで,より多くのメンバーが働ける態勢が整えられた.今年度はより多くの工賃を支払えるように週6日営業と夕食サービスの継続,地域への宣伝活動も積極的に行い,来店客数の増加とともに新たなお客様も呼び込み,収入の向上を目指す.お客様を第一に考え,お客様に喜ばれる調理・接客技術習得のための時間を確保して,メンバー1人1人が力を発揮できる環境を整えていく.
  事業移行に関しては,「大宮地区合同ミーティング」で話し合いを進め,今後の事業形態を具体的に定めていく1年としていく.


<平成21年(2009年)度事業報告>

 今年度は,@ 事業収入の向上,A 働くメンバー1人1人が満足感を得られる職場を目指すと同時に,B 事業移行に向けた具体的な検討を行っていくことを目標に掲げ,活動に取り組んだ.

1)事業運営について
(1)新しい仕事の取り組みについて
  夕食サービスを7月より開始した.単身で暮らすやどかりの里のメンバーを対象に週に2回,特別に作成した献立を提供している.1人暮らしでは偏りがちな栄養バランスに配慮した作りたての温かい食事をお店で提供し,好評である.
  また,更なる業務内容の拡充を目指して,売上管理も新たなメンバーの業務として取り組み始めた.日々の仕入れや売上を帳簿に記録し,月ごとの収支を集計する作業である.売上管理は店舗運営において極めて重要な業務である.売上についてはこれまでもミーティングにて収支報告をしていたが,実際に各々が売上管理に携わることで,日々の仕入れの状況や売上の動きなどをより具体的な数字で客観的に知ることができる.1人1人が店舗の運営をより主体的に考え関わるきっかけとなっている.

(2)喫茶事業について
  店舗として活気のある1年であった.年間の来店客数は5,000人を越え(前年度比約1,200人増),1日平均客数は20人(前年度は16人),売上で見ると年間360万円(前年度306万円)という数字がそれを証明している.夕食サービスの開始や営業日数を増やしたことに加えて,週1回の本部販売を継続して行っていること,総会や年越しの会等で法人内部からの食事の注文の機会が増えたことで売上が確実に上がっている.新メニューを追加する等,常連のお客様を飽きさせない工夫もしている.また,個展の作家さんが,友人や生徒さん等を何度も連れてきて,壁に飾られた作品の鑑賞を楽しみながら,ゆっくりと団欒のひとときを過ごされた.多くの方々がリピーターとなっており,店員にも「もう仕事は慣れたの」など気さくに声をかけてくださっている.

(3)メンバーについて
  昨年度より,メンバーから「働く時間を増やして調理を覚えたい」「もう1日勤務日を増やして収入を多く得たい」という声が多く上がっていた.各自の希望の勤務曜日や時間帯が集中していることもあり,それぞれの希望をいかに取り入れながら運営をしていくかということに頭を悩ませてきた.店舗運営にも習熟してきたことから,10月より土曜日営業を再開した.週6日営業に伴い,各自の希望の勤務日数・時間と仕事内容,店舗運営から考えた店側の要望などを個別的に話し合い,勤務シフトの大幅な組替えを行った.「より多く働きたい」メンバーがいる一方で,「短時間の勤務を確実にこなす」ことを目的とするメンバーも増えている.特に新規利用希望者のニーズが高く,それを考えても営業日数を増加した意味合いは大きかった.より多くの働きたいメンバーを積極的に受け入れていく態勢整備が前進した1年となった.

2)事業移行に向けて
  障害者自立支援法における事業移行については,「大宮地区合同ミーティング」での話し合いをもとに進めた.月1回のルポーズミーティングで,ルポーズの成り立ちやこれまでの歴史,大事にしてきたことを全員で共有した.ルポーズが今後どんな事業形態となっても働きがいを持てる職場にしていけるよう考え合いながら,将来へ向けてのビジョンを検討した1年であった.このような時間と場は大切であるが,店舗営業を止めずにその態勢を整えることに苦慮した1年でもあった.

3)今後の課題
  メンバーの人数,業務内容ともに増えている.今後は各々と相談の時間を密に取るとともに,仕事を教える時間をより一層確保していきたい.また,事業収益が向上したことから工賃のアップを検討したい.
(水村 舞)