見沼区障害者生活支援センター 

大宮東部活動支援センター


 平成11年より、大宮市(現さいたま市)南中野に事務所を設け、活動を開始した生活支援センターです。現在は,さいたま市より委託を受けた障害者地域生活支援センターと障害者地域活動支援センターとして活動をしています.
  地域で暮らす精神障害者への支援の充実と、将来的には地域の人が気軽に精神保健福祉サービスが利用できるような機関として機能させていくことを目指して活動しています。より地域に密着した生活支援センターを創るべく、病気や障害を抱えながらも、地域の中で自分らしく生きていくため、必要な支援を行っていきたいと考えています。
  また、やどかりの里では、地域作業所や授産施設・福祉工場といった「働く場」や、グループホーム・援護寮といった「暮らしの場」、いつでも気軽に利用することのできる「憩いの場」といった資源も地域の中で運営しております。
  さらに、新たなサービスや資源についても、必要に応じて開拓していくことも考えていきたいと思います。 「地域の中でのごく当たり前の生活」を、そして「自分らしく生き生きとした暮らし」を実現することをお手伝いするのが生活支援センターです。

<開所日>
 火曜日〜土曜日
<開所時間>
 9:00 〜 18:00
<ご利用に際して>
登録に際しては、ご家族と主治医の同意が必要です。
また、保険料・各種負担金として年間3,000円をご負担いただきます。
一定の手続きをさせていただきますので、まずは担当職員にご相談ください。
<職員体制>
施 設 長   三石麻友美
大宮東部支援センターって
どんなところ!?
  • 支援センターは、日常生活をおくるうえで生じる様々な悩みや困りごとの相談窓口です。
    「そろそろ働きたい」「日中過ごせる場所が欲しい」「年金や生活保護について知りたい」等、 ご相談に応じて、やどかりの里の資源をはじめ、必要な情報や機関の紹介を行なっています。 また、日常でのちょっとした相談にも応じています.
  • 電話や面接での相談もできます。
    相談日は火〜土の9時から18時となります。
    休館日や夜間についても別途電話での連絡先を設けています。
    定期的な面接が必要な場合もご相談ください。
  • 音楽を聴いたり、本を読んだり、皆とおしゃべりをしたり……。
    支援センターは「憩いの場」として、自由に利用することができます。
  • 必要に応じてご自宅への訪問、通 院等への同行も行うことができます。 まずはご相談ください。
  • 食事サービスも行っています。 (火水金土/1食500円)
    *注文すれば自宅まで宅配し、また支援センターで食べることもできます。
  • 入浴サービスも行っています。
    *入浴料として100円頂きます
  • 毎月第1水曜には支援センター会議を開催しています。
    新しい活動や行事を検討し、また活動報告の場でもあります。
  • 支援センターの近況報告や企画紹介等、情報満載の支援センター便り「TOUBU TIMES」も発行しています。
  • 日帰り旅行や忘年会など、支援センター独自のイベントも企画・開催しています。
  • ご家族の方の相談にも応じます。

    この他にも「こんなサービスがあったらいいなあ」「こんなサービスが欲しい」 といったご要望があれば、その都度応じていきますので、気軽にご相談ください。
<平成23年(2011年)度
事業計画>

1)見沼区障害者生活支援センター

見沼区の障害福祉相談窓口の1つとして,障害のある人やその家族が地域で安心して暮らすための相談支援を行う.また,地域で孤立している障害のある人やその家族への支援の充実を意識し,関係機関と連携を図りながら,必要な支援環境を整えるための取り組みを行う.
  相談件数の増加に伴い,相談内容も多岐にわたり,一機関での対応は難しくなってきている.障害福祉分野の関係機関だけでなく,高齢者の地域包括支援センターなど他分野の専門機関とも連携を深めながら支援を進める.
  さらに,今年度は居住サポート事業を受託することになった.モデル事業でもあり,他の障害者生活支援センターや関係機関と連携しながら,事業の必要性や必要とされる居住支援システムについて検討する.
  退院支援事業については,事業最終年度となる.事業終了後も退院支援を進めていくための仕組みが継続できるように市内の障害者生活支援センターや保健所,医療機関などの関係機関との協議を進め,具体的な取り組みにつなげる.

2)大宮東部活動支援センター

登録者は64名.日常生活支援と安定した生活を送るための環境整備を行い,健康を保ちながら生き生きと暮らせるよう活動を進める.
昨年度に引き続き,高齢化による健康課題への取り組みを行う.これまで活動支援センターへ定期的に来所し安定した生活を送っていた人にも,高齢化に伴う生活状況の変化がみられるようになり,今年度は健康・生活状況を再度把握し,必要な支援を行う.また,健康維持に欠かせない食事管理や運動を意識した日中活動も,登録者と共に取り組んでいく.また,なかなか来所に結びつきにくい人には訪問支援を行い,緩やかなつながりをつくっていく.
その他,生活に役立ち,仲間同士で楽しめる活動づくりを登録者と共に進めていく.また,登録者の家族にも必要な情報の提供をし,憩いの場での昼食会などを通した仲間同士の交流の場や,情報共有や情勢の学習を行う定例ミーティングを設けていく.

<平成22年(2010年)度
事業報告>

(生活支援活動)

1.見沼区障害者生活支援
   センター

見沼区人口:158,262人
精神保健福祉手帳所持者数:729人

1) 見沼区における障害福祉相談窓口としての機能の充実とニーズ把握

(1)新規相談から見た相談者の状況
  今年度の新規相談は,118件.相談者としては,本人が最も多く,次いで家族が多く,本人と家族を合わせると,全体の7割を超えた.
  相談につながるきっかけとしては,地域包括支援センターや訪問看護事業所などの事業所や行政機関,医療機関からの紹介が4割.通りがかりや友人・知人からの紹介,インターネットを通して知った人からの相談も多くなってきている.相談の対象となった障害のある人の年齢層は幅広く,18〜29歳,30〜39歳,40〜49歳,50〜64歳がそれぞれ2割前後であった.新規相談のうち,来所相談や訪問につながったのは約4割,他機関の紹介をした人が2割.来所相談や訪問につなげることを意識しながらも,情報提供となる人が3割となった.
  相談者の状況としては,約8割が社会資源との継続的なつながりがない在宅者であった.在宅となった理由としては,就労していたが対人面や労働環境がうまくいかず,退職せざるを得なかった人,在学中に発病し,社会に出ることがないまま引きこもりがちになった人,発病から日が浅く,福祉に関する情報を得ておらず,福祉制度や作業所,活動支援センターなどの社会資源の存在を知らない人などが挙げられる.
  相談者の状況に合わせるように,相談の内容については,「日中通える場が欲しい」「自宅中心の今の生活を変えたい」といった社会参加・余暇に関する相談,「働きたい」「一般就労に向けて,体慣らしがしたい」などの就労に関する相談,また,「障害のある人が使えるサービスがあると聞いたが,詳しく知りたい」「手帳を取得したが,手帳があることでどんな利点があるのか」などの福祉サービスに関する相談が,それぞれ2割となっており,全体の6割を占めた.他にも,「障害のある子どもとの生活に疲れている.話を聞いてほしい」「親亡き後のことが心配」といった不安の解消・情緒の安定に関する相談,「病気のため働くことができず,生活費に困っている」「障害年金を受けるにはどうしたらいいのか」など家計・経済に関する相談など,多岐に渡った.相談の内容によっては,来所相談や訪問時,区支援課や地域包括支援センターなどの関係機関に依頼し,同席や同行をしてもらうなど,関係機関と連携しながら対応した.
  相談者の生活形態としては,家族同居が約6割となっている.この背景には,障害のある人の所得保障の問題,選択できる居住形態が限られていることや資源の不足などの問題が見えてくる.障害のある人が希望する生活を実現するためには,既存の社会資源や制度だけでは不十分であり,新たな社会資源の開拓や充実が不可欠である.

(2)継続相談から見た相談者の状況
  今年度の継続相談者は130名.両親の高齢化や家族との関係,本人の病状の安定などを理由に「親元から自立し,1人暮らしをしたい」,退院後デイケアや活動支援センターを利用していた人が活動の場を広げるなどの理由から「働きたい」など,さまざまな相談に対応した.また,病状が不安定になった人の通院同行や医師連絡等も行った.加齢の影響もあってか,内科的な疾患での通院同行も多く,今年度入職した非常勤職員の保健師とともに支援を行った.

2)関係機関との連携を深め,地域に必要な支援環境を整える

(1)見沼区サービス調整会議
  今年度も,定期的に開催された見沼区サービス調整会議(隔月1回)を通して,重複障害のある人や世帯全体への支援が必要な人など,定期的・継続的にサービスの実施状況の確認と生活状況に応じた支援態勢の検討を進めた.また,相談につながりながらもさまざまな理由から,社会資源やサービスにつながることのできない人への支援に,支援課とともに取り組んだ.

(2)高齢福祉分野など区内のネットワークを生かした支援態勢の構築
  今年度も,地域包括支援センターや社会福祉協議会など区内の他分野の機関と連携を深めてきた.地域包括支援センターとは,「認知症だと思って支援してきた人が精神疾患だったようで,家族も何らかの支援が必要なようだ」などの相談が持ち込まれ,いっしょに訪問することをきっかけに,連携して支援にあたることが増えてきている.また,社会福祉協議会のあんしんサポートを利用する人も多く,そういった人たちの継続支援を通して,連携できる関係が構築されてきている.

(3)退院支援の取り組み
  今年度も,医療機関や自立支援員,福祉課などと協力しながら,事業対象者の退院支援,自立支援員の派遣調整を進めた.
  来年度で,さいたま市としての退院支援事業は終了となる.しかし,今も多くの人が精神科病院での長期入院となっており,退院支援の必要性は変わらない.今後,退院支援をどのように進めていくのかは2011年度の課題となる.

3)今後の課題

 相談支援事業を開始したのは,2006(平成18)年10月.この間,新規相談の数は400件弱.2008(平成20)年度から今年度は,年間100件前後の新規相談に対応している.毎年,約100件の新規相談があることから考えれば,地域にはまだまだ相談につながる機会を得られず,孤立している障害のある人や家族が多くいることがうかがえる.また,相談の内容は,相談者の障害の状態や疾患の多様化により多問題を抱えていることも多い,そのため世帯全体への支援が必要など複雑化しており,既存の福祉サービスのみで安定した暮らしを整えていくには不十分な場合が多い.こうした既存の資源では満たされないニーズと地域課題を明らかにしながら,必要な時に必要な支援につながることができるよう,引き続き,地域包括支援センターなど他分野の相談機関や行政機関など,さまざまな関係機関との連携を強化していくことが課題である.

 

2.大宮東部活動支援
   センター

登録者:64名

 今年度は,登録者への日常生活支援と安定した生活を送るための環境整備,また登録者のニーズに応じ,共に考えながら取り組める活動について,中心的に取り組んだ.

1)日常生活支援と環境整備

 登録者のうち50代が16名,60代以上が20名である.そのうち,内科・外科的疾患により通院治療が必要な人が6名おり,年々増えてきている.今までアパートやグループホームで一人暮らしをしていた人が,内科・外科疾患の影響により,入院したり見守りのあるケアホームへ転居するなど,15名が生活環境を変えることになった.そのような状況を受け,健康課題を抱えながらも安心して生活を送れるように支援を行った.また,昨年度に引き続き,在宅生活が中心で他資源とのつながり乏しい人への訪問支援を行った.

(1)健康課題を意識した支援
  今年度から,やどかりの里の非常勤職員として保健師が勤務しており,内科・外科疾患を抱える登録者をリストアップし,登録者への健康指導や,定期訪問,通院同行による専門的な関わりを積極的に導入した.特に夏の猛暑の時期には,高齢の人や内科疾患のある人は熱中症などのリスクが高いため,保健師による重点的な訪問支援を通して健康管理を行った.目立った疾患がない人も,熱中症,食中毒の危険があったため,食べ物の管理状況や水分摂取,体調悪化時の対応について,単身生活の人を中心に訪問し確認した.
  活動支援センターへ日常的に来所する人へは,体重測定や毎日の食事内容を点検できるようにし,必要に応じてその結果を保健師と振り返ることで,自らの健康を意識できるようにした.市で行われる健康診断には,健康管理のきっかけづくりとして,仲間と共に受診できる機会を設けた.また,糖尿病と診断されていても,糖尿病の何が危険なのか,なぜ食事や運動に気をつけないといけないのか,よくわからないことが多い.そのような人へは,生活習慣病講座に参加できるように情報提供をした.病気のメカニズムを知ることで,改めて健康管理の必要性を認識することができた.
  内科疾患によりカロリー調整を必要としている人や,栄養バランスのとれた食事を自分で準備することが難しい人は,授産施設エンジュによる夕食宅配サービスを利用した.加えて,身体機能・意欲の低下により食事面や衛生面を維持しづらい人へは,ホームヘルパーやグループホームの世話人が家事支援を行い,生活環境を整えていった.

(2)訪問による生活状況の把握と支援
  昨年度に引き続き,自宅での生活が中心で社会や仲間との接点が少ない人へ,数か月に1回のペースで訪問し,生活状況の把握と,諸手続きへの支援や,地域資源や情勢についての情報提供などを中心に行った.自分なりに生活を組み立て,楽しみを見つけている人が多い.一方で,中には,生活費に関わる手続きがうまく進んでいなかったり,健康を害する恐れのある生活環境で暮らしていたりと,訪問することで問題が判明したこともあった.さらに,支えになっていた家族が亡くなる,仲間の転居といった,周囲の状況の変化があった人もおり,訪問支援によって人とのつながりを意識し,安心感を得られる機会になっている人もいた.
  以上から,今後とも訪問支援が重要であることは間違いなく,健康が心配される季節,公的な手続きが増えるような時期などに重点的に訪問し,1人1人に合わせた支援内容を考えていく必要がある.

2)ニーズに応じた活動づくり

(1)日常生活を楽しむための活動づくり
  昨年度に引き続き,安定して生活を送っている人を対象に,日常生活の中で仲間と共に楽しめるようなレクリエーションサークルを,月に1回のペースで行った.
  内容は,大型ショッピングセンターや活動支援センター周辺の散策といった,日常生活を営む上で役立てていけることや,カラオケや映画鑑賞など,楽しみになるようなものを,参加者と打ち合わせをしながら行った.前年度からの参加者は,サークルで行った地域資源へ,後日足を運んだり,この機会に出会った仲間とのやりとりが別の機会にも生まれたりと,自分なりに活用していた.また,今年度より参加した登録者もおり,新たな仲間づくりや生活の幅の広がりにつながった.

(2)定例ミーティングの開催
  活動支援センターへの来所者は1日平均10名であった.週に1回のランチサービスや毎日行われるお茶会を目指して来所する人は多く,和やかな雰囲気の中でおしゃべりを楽しみながら,仲間同士の交流が見られた.
  また,毎月1回定例ミーティングを開き,活動支援センターでの活動内容の検討や情勢の共有・学習を中心に話し合いを進めた.特に,今年度は障害者施策に関する動きが大きかったことから,障害者自立支援法学習フォーラムへの参加情報提供や,移り変わる情勢の共有を丁寧に行なった.自分たちを取り巻く状況への問題意識や関心が高まる場となった.
  行事についても,登録者と内容を検討して実施した.季節に合わせた行事や旅行を企画し,仲間と楽しむ機会となった.

(3)登録者家族への情報提供
  登録者の家族に対して,さいたま市精神保健福祉地域ネットワーク連絡会への参加を呼びかけた.家族にも大きく関わる,障害者福祉の昨今の動きの学習を中心に,家族や支援機関が交流する貴重な機会となった.

3)今後の課題 

 来年度も,高齢に伴う健康課題への取り組み,社会とのつながりが少ない人への訪問支援は重要である.一方で,活動支援センターに定期的に来所することで生活の安定を計っていた人の中でも,今年度は体調を崩してしまうことがあった.高齢になるにつれての身体的・精神的な機能の変化により,生活の困難さが生じていたと考えられる.今後は,生活状況の再度の把握と,生活の安定のために必要な支援を取り入れていかなければならない.また日中活動については,内科疾患により運動や食事管理を必要としている人が多いことから,健康を保つために役立つような活動を,登録者と共に検討していく.
  病状の不安定さが生活に影響する人も多く,暮らしの安定のために,必要な住まいや日中活動について新しい支援内容を検討することは,不十分だったため,今後の課題である.