大宮区障害者生活支援センター やどかり

 

大宮中部活動支援センター
 

大宮中部生活支援センターは、社団法人やどかりの里が運営する障害者地域生活支援センター・障害者地域活動支援センターです。主にさいたま市の大宮中部地区を中心とした地域に暮らす、精神障害者の方々への生活支援を目指しています。病気や障害を抱えながらも、地域の中で自分らしく生きていくため、必要な支援を行っていきたいと考えています。 また、やどかりの里では、小規模作業所や授産施設・福祉工場といった「働く場」や、グループホーム・援護寮といった「暮らしの場」、いつでも気軽に利用することのできる「憩いの場」といった資源も地域の中で運営しております。さらに、新たなサービスや資源についても、必要に応じて開拓していくことも考えています。 「地域の中でのごく当たり前の生活」を、そして「自分らしく生き生きとした暮らし」を実現することをお手伝いするのが生活支援センターです。

<開所日>
 月曜日〜金曜日
<開所時間>
 9:00 〜 18:00
<ご利用に際して>
登録に際しては、ご家族と主治医の同意が必要です。
また、保険料・各種負担金として年間3,000円をご負担いただきます。
一定の手続きをさせていただきますので、まずは担当職員にご相談ください。
<職員体制>
施 設 長   鈴木 美紀  
指 導 員   鈴木 裕貴,阿部友恵
苦情解決責任者 鈴木 美紀
苦情解決担当者 
高村 美鈴
第三者委員   新井 俊雄
大宮中部支援センターって
どんなところ!?
  • 支援センターは、日常生活をおくるうえで生じる様々な悩みや困りごとの相談窓口です。
    「そろそろ働きたい」「日中過ごせる場所が欲しい」「年金や生活保護について知りたい」等、 ご相談に応じて、やどかりの里の資源をはじめ、必要な情報や機関の紹介を行なっています。 また、日常でのちょっとした相談にも応じています.
  • 電話や面接での相談もできます。
    相談日は月〜金の9時から18時となります。
    休館日や夜間についても別途電話での連絡先を設けています。
    定期的な面接が必要な場合もご相談ください。
  • 音楽を聴いたり、本を読んだり、皆とおしゃべりをしたり……。
    支援センターは「憩いの場」として、自由に利用することができます。
  • 必要に応じてご自宅への訪問、通 院等への同行も行うことができます。 まずはご相談ください。
  • 食事サービスも行っています。 (火水金土/1食500円)
    *注文すれば自宅まで宅配し、また支援センターで食べることもできます。
  • 入浴サービスも行っています。
    *入浴料として100円頂きます
  • 毎月第1水曜には支援センター会議を開催しています。
    新しい活動や行事を検討し、また活動報告の場でもあります。
  • 支援センターの近況報告や企画紹介等、情報満載の支援センター便り「TUBE TIMES」も発行しています。
  • 日帰り旅行や忘年会など、支援センター独自のイベントも企画・開催しています。
  • ご家族の方の相談にも応じます。

    この他にも「こんなサービスがあったらいいなあ」「こんなサービスが欲しい」 といったご要望があれば、その都度応じていきますので、気軽にご相談ください。
<平成22年(2010年)度
事業計画>
1)大宮区障害者生活支援センター やどかり

 昨年度末に事務所を移転し,大宮駅からのアクセスがさらによくなったことで,来所相談につながりやすい環境となった.しかし,
まだまだ生活支援センターの存在を知らない人も多く,いろいろな支援機関を転々としながら,やっと生活支援センターにたどりつくという人も多くいる.
  今年度は,関係機関や地区民生委員などとの地域連携を強化し,地域で支援を必要としている障害のある人やその家族のニーズを掘り起こし,支援につなげていく取り組みを進めていく.
  また,就労相談,障害年金や生活保護などの経済基盤に関する相談や多重債務やDVに関わる相談,障害や病気の理解など,相談内容は多岐にわたり,支援課題も複雑化,多様化している.さまざまな専門機関や支援機関と連携をしながら,多機関で支援できる態勢を整えていく.

2)大宮中部活動支援センター

登録者は43名.今年度も,登録者が健康を守りながら安定して暮らしていけるように,日常生活支援と必要な支援環境を整えていく.また,登録者のニーズに応じた活動づくりを行い,積極的に参加できる機会をつくる.
  加齢などによる,身体面や健康面,生活の状況等の変化により,自宅中心の生活になっている人も増えている.訪問支援や夕食宅配サービスなどの届ける支援を行いつつ,ライフステージに応じた新たな活動のバリエーションを,生活支援センターなどの関係機関と連携しながら検討していく.
  また,ミーティングや学習会の開催,情報誌の発行など,情報共有や学習の機会を定期的に設け,登録者の家族に向けても,学習や交流の機会をつくり,情報を丁寧に届けていく.
  また,行事の企画,開催も行い,地域との交流の機会も創っていく.

<平成21年(2009年)度
事業報告>

(生活支援活動)

1.大宮区障害者生活支援センター

大宮区人口:108,495人
精神保健福祉手帳所持者:380人

1)大宮区における障害者福祉相談窓口としての機能の充実とニーズ把握

(1)新規相談から見た相談者の状況
今年度の新規相談者は70名で,30代からの相談がもっとも多かった.相談者は本人からの相談がもっとも多く,次いで家族,支援機関となっている.医療機関や区支援課から紹介されて相談につながる人が多かった.生活支援センターのパンフレットを見て相談につながる人も例年よりは増えたが,「これまでどこに相談したらいいのかわからなかった」「生活支援センターがあるのをまったく知らなかった」といった話を聞くことがまだまだ多く,生活支援センターの周知不足を感じる.
相談内容は「学校も家族も理解がなく,つらい」「復学に向けて生活リズムを整えたい」といった10代〜20代の若い年齢層からの相談や,「自分たち亡き後の本人の生活が心配」といった高齢の親からの相談など,相談者の年齢も幅広くなってきている.
また,「同じ悩みを抱える人と過ごす場所がほしい」「ずっと家にいるので,出かける場所がほしい」といった日中の過ごし方の相談や,「自分にできる作業から始めたい」「病状が安定してきたので働く準備をしたい」「仕事がしたいがコミュニケーションに不安がある」など働くことに関する相談も多く,「ハローワークに行ったが求人がなく,仕事が見つかるまで福祉資源を活用したい」「仕事をしていたが,不況でこれ以上働けなくなった」といった,社会情勢を反映したと思われる就労相談や障害年金,生活保護など経済基盤に関わる相談も増えている.
相談者の状況は,家族同居で在宅の方がもっとも多く,「家族以外とのつながりを持ってほしい」「家以外に過ごす場所がほしい」といった家族からの相談が多い.まずはご家族との相談を続けながら,本人に支援を届けるタイミングをはかっていくという関わり方も増えてきている.

(2)継続相談から見た相談者の状況
継続支援となっている相談者の状況は,加齢や精神症状の変化により,活動支援センターや作業所など既存の資源が利用できなくなり,引きこもりがちになる傾向がある.支援計画の見直しや訪問などを行いながら,ライフステージに応じた生活時間の送り方を検討してきたが,同時に新たな資源開拓の必要性が明らかとなった.また,家族の高齢化によって支援力が低下し,「これまでのように家族では支えられない」「家族亡き後はどのような支援が受けられるか」といった相談が多くなる中,何らかの支援につながりながらも,家族が唯一の支え手であり,介護負担を抱えている現状を改めて認識した.

2)関係機関との連携を深め,地域に必要な支援環境を整える

(1)区内の連携を意識した支援態勢づくり
今年度も同区内の知的・身体障害対応型の生活支援センター,区支援課と協力しながらサービス調整会議を月に1回定期的に開催した.生活状況の変化や,支援計画の見直し,関係機関の役割分担など,検討してきた.サービス調整会議が開催されることによって,日常的に必要な支援態勢を組みやすく,緊急性が高い支援が起こった場合にも,すばやく連携態勢を組むことができるようになってきた.
また,今年度より大宮区保健センターが開催しているケースカンファレンスにも定期的に参加するようになり,より地域の状況や支援課題が見えるようになってきた.
さらに今年度は,大宮区民生委員児童委員協議会研修会に参加し,生活支援センターの取り組みについて伝える機会を得た.民生委員の方々が,地域の中で精神障害のある人やその家族への訪問や見守り支援に取り組んでいることや,適切な支援につながらず地域で抱え込む状況に陥りやすいことなど,情報交換する中で多くの地域課題が見えてきた.
各行政機関や民生委員は,すべて地区担当制になっており,地域の状況をより細かく丁寧に見る視点をもっている.その機能を有効に活用しながら,地域に埋もれている潜在的なニーズを掘り起こしていくことが,今後の取り組み課題になってくる.

(2)退院支援事業の取り組み
昨年度に引き続き,関係機関と連携をとりながら3名の方の退院支援に取り組んだ.
今年度は,すでに退院した方についてもアフターフォロー期間として,退院後1か月,3か月,6か月とケア会議を開催し,継続的な支援に取り組んだ.退院後6か月で事業は終了するが,生活支援センターでは退院後1年まで継続的に地域生活定着までの支援を行い,今年度2名の方が単身生活やグループホーム生活に移行している.

3)今後の課題

(1)二ーズの掘り起こしと相談支援態勢構築
地域での関係者や支援機関との連携が進むにつれ,地域で支援を必要としている人たちのニーズも浮かび上がってくる.これらに対応していくための相談支援態勢づくりは大きな課題である.現在,生活支援センターが継続的に支援している人は101名,それに対し,1.5人の職員で対応しており,電話相談,来所面接,訪問と1人1人に応じて多様に対応している.今後地域のニーズに対応していくためにも,マンパワーの確保や地域ネットワークによるサポート態勢の構築などが急務の課題となってくる.

(2)生活支援センターの周知と家族支援
家族からの相談は年々増えてきているが,生活支援センターは家族だけでも相談ができる場所であるという認識はまだまだ十分ではない.また,「生活支援センターは知っていても今は困っていないのでまだ相談はしない」という人もおり,生活支援センターの果たす役割や,「まずはつながること」の大切さがまだ十分に周知されていない.障害のある人やその家族に支援が届くためには,市内家族会や関係機関とともに生活支援センターの取り組みを広く伝え続けていくことが今後の課題である.
(阿部 友恵)

 

2.大宮中部活動支援センター

登録者:43名

 今年度は,登録者への健康課題等も意識した日常生活支援や支援環境の整備,メンバーが参加しやすい活動づくりを心掛けて取り組んできた.新規登録者は8名.日中の居場所や生活のリズムづくり,外出や人と会う機会,夕食宅配の利用などを目的として利用に至っている.
また,今年度は大宮中部活動支援センターの活動開始から10周年を迎える年でもあり,活動支援センターの活動を振り返る時間をもち,機関紙での特集記事の掲載や記念行事の開催も行った.

1)登録者への日常生活支援と環境整備

 登録者の生活状況を把握し,安心,安定した暮らしの実現を目指し,必要な日常生活支援や環境整備を行ってきた.何かあった時にすぐに相談できること,活動支援センターに行けば気心の知れた仲間や職員がいるということが,日々の生活の中での安心感につながっている人も多い.相談をしたい時にきちんと相談できる時間を保障すること,活動支援センターの穏やかな雰囲気づくりやいっしょに過ごす中での関係づくりを大切にしてきた.相談電話やおしゃべり電話でつながっている人も多く,1日平均16件の電話に対応した.

(1)健康課題についての取り組み
登録者全体を見ると,50歳代以上が27名で,登録者の約6割を占めている.加齢による身体的な不調や,糖尿病や高血圧などの健康課題を抱えながら生活している人も増えてきている.整形外科や内科などに継続的に受診をしている人は12名で,登録者の約3割になる.障害者生活支援センターやグループホームなどと連携しながら,内科での定期的な検診の促しや,治療経過の共有など,健康管理に関する支援も行ってきた.
また,健康を意識する具体的な取り組みとして,活動支援センターに血圧計を置き,日常的に自らの血圧の変化を把握して生活の見直しをする人や,時折測定をして体調をチェックする人など,生活の中で健康を意識する機会が増えてきている.
また,バランスの良い食生活が送れること,食事を通して健康を意識できることなどを目的に,栄養士による学習会への参加や,夕食の宅配サービスを提供するなどしてきた.毎日決まったものしか食べないことで,栄養が偏り,体調を崩してしまう心配のある人等には,健康に関する活動やサービスについての情報も伝えてきた.そのような中で,お昼のお弁当を目的に活動支援センターに来所してゆっくり過ごしていく人や,生活習慣病にならないためにと夕食宅配サービスを積極的に利用している人などもおり,食事を通した支援は生活を支える上での大切な要素となっている.

(2)高齢化などによる身体機能の低下や意欲の低下の課題についての取り組み
加齢に伴う身体面の衰えなどが出てきている人も増えてきており,これまで自分でできていた掃除などの家事が負担になったり,家族の介護負担が大きくなるなど,生活状況が変化している人もいる.また,意欲や認知機能の低下などが見られる人も増えている.
活動支援センターにおいては,1人1人とじっくり話をする時間をもちながら,障害者生活支援センターや区の支援課,グループホーム,居宅介護事業所などと連携をして,家事支援や移動支援の導入やその後の状況の共有などを行ってきた.

2)ニーズに応じた活動づくり

(1)生き生きと暮らすための活動づくり
活動支援センターには1日平均13名が来所.おしゃべりや生活に関するさまざまな情報交換,日頃の思いのやりとり,執筆活動や読書,DVD鑑賞など,それぞれが自分の生活リズムをつくる場として活用されてきた.
毎週木曜日のホットサンドイッチづくりも継続して取り組んだ.下ごしらえ等の準備からそれぞれができる範囲で協力し,生活の張りや楽しみとして参加していた.
活動支援センターの行事は,年度当初に開催予定と幹事を決め,カラオケや1泊旅行,暑気払い,中部10周年を祝う会などを企画,運営した.幹事を中心に役割分担をしながら取り組む運営方法が少しずつ定着してきており,それぞれの役割を1人1人が緊張感や責任感を持って取り組む姿勢が見られた.
また,グラウンドゴルフ大会への参加,みなで取り組むダイエットグループの立ち上げなども行い,登録者の生活状況から見えてくるニーズに応じた活動づくりを大切にした.

(2)活動を創り合う環境の整備
ミーティングは隔月に1回開催し,障害者自立支援法訴訟などの社会情勢についての学習ややどかりの里全体の動きの共有,行事の計画や参加呼びかけ,憩いの場の使い方などについて話し合ったり,日頃の思いを語り合うなどしてきた.ミーティングへの出席者は毎回10人前後であった.
また,自立支援法訴訟傍聴行動や10.30全国大フォーラム,ノーマライゼーション条例シンポジウムなど,運動への参加についても,呼びかけや同行など,参加しやすい態勢をつくってきた.
社会情勢や活動情報など,登録者に必要な情報を届けることを目的に情報紙を年3回発行した.発行に向けては,メンバーに呼びかけて編集会議を開催し,記事内容の検討や担当記事の分担などをして作成,配布した.発行に向けて積極的に取り組む人や,発行を楽しみに待つ人も多い.

3)今後の課題

 健康課題や高齢化の課題などとも照らし合わせて,登録者1人1人の今の生活状況やニーズ,生活課題等の実態をきちんと把握することは今後も継続した課題である.
活動支援センターは,憩いの場でいっしょに過ごす時間を通して,また電話での何気ない相談を通して,登録者1人1人の生活状況や生活課題が見えやすい環境にある.そこから見えてきた新たなニーズを,活動づくりや地域の新たな資源開拓につなげていくことも,活動支援センターが果たせる大きな役割でもあり,今後の取り組み課題でもある.
登録者1人1人の暮らしを通して,潜在するニーズを発見し,地域の支援や資源につなげていくことをより一層意識して取り組んでいきたい.
また,さまざまな話し合いや学習,活動等の機会をつくりながら,自分たちの意見を地域や社会に発信していける力をともに育んでいくことも大切にしていきたい.
今年度も登録者のご家族に対して,さいたま市精神保健福祉地域ネットワーク連絡会への参加呼びかけを積極的に行い,家族研修と交流の機会をつくってきた.今後も,登録者への支援に留まらず,ご家族に対しても情報を届ける取り組みを積極的に行っていきたい.
(鈴木 裕貴)